かけうどん小(一玉)はどこの店舗でも大抵安いです。200円前後といったところでしょうか。


ただうどん屋に入って、かけうどんだけを食べていく人は極めて少数派です。


かけうどん以外のうどんはそんなに安くありません。つまりかけうどんの安さは客寄せのための広告塔といったところでしょうか。


また、かけうどんを食べるとしても、おでんやおにぎりを取ったり、てんぷらをのせたりしたら、すぐに客単価はあがります。


結局、安い安いとは言っても、客単価は400~500円くらいにはすぐになります。


もっとも客単価400~500円ではとても儲かりそうに思えませんが、うどん屋の食材なんて、麺は言うに及ばず、どれを見てもお金のかかりそうなものは何一つありません。安い販売価格よりもさらに一層安い食材原価により利益を出しているのが分かります。


もう一つうどん屋の利益構造として重要なのはその回転率の速さです。


昼時のうどん屋の回転率の速さはすさまじいものがあります。特にセルフ型店舗だと客もベルトコンベアーにでも乗ったかのようにさばかれていきます。


高級店は別として、客だって普通のセルフのうどん屋でゆっくりくつろごうなんて人はいません。食べ終わったらもう用はないとばかりに、皆そそくさと出ていきます。


薄利多売型のビジネスに見えますが、食材原価が極めて安いため、単純な「薄利」とも言えません。


車で走りながらロードサイドを見ていていつも思うのですが、飲食店はかなり入れ替わりの激しい業界です。


うどん屋がつぶれないわけではないのですが、他の業態に比べてつぶれにくいのは事実のようです。