原則は非常に簡単で、「自己資金で対応できない損害」のみ加入の検討に値します。


どういうことかというと、売り手の保険会社が提示する掛け金は、買い手の我々にとって圧倒的に不利なレートです。


できれば、こんなレートの勝負はしたくないのに、受けざるを得ない、あるいは受けたほうがよいと思われるケースがあるのはなぜか?


それは想定される損害が我々の資金力では対応できない場合があるからです。


例えば、人身事故を起こして2億円の損害賠償を負ってしまうと、それだけで人生設計が完全に破綻してしまいます。


そんな可能性は極めて低いのですが、ゼロではありません。不利なレートとはいえ保険に加入しておけば、万一の場合には損害を自分以外の他者に押し付けることができます。


逆の視点から見ると、保険会社並の資金力があれば、保険など全く入る必要がないといえます。


お金はあるところにはますます集まり、ないところからは輪をかけて減っていくというのが、このケースからも分かります。


と、このように考えると、携帯電話にかける保険なんて、移動体通信サービス会社を儲けさせるだけの商品といえます。


携帯電話の修理や紛失に対応できるだけのお金がない人なんていないはずだからです。


「でも私はauの安心ケータイサポートに入っててよかったと思うよ」


という人もいるかもしれませんが、ただそれは単に宝くじにあたったというだけの話で、統計的に考えて資産を築く道ではありません。