カモネギFX

株式投資、FXデイトレード、古書収集などをド田舎で行っている資産運用ブログです。

2012年09月

無料のものはすべて武器であること その1

無料で配られるものは好意の証などではなく、すべて私たちを倒す武器であることを知らないといけません。


「ただより高いものはない」


とは使い古された言葉ですが、それゆえにいつまで経っても色あせない真実が含まれています。


もっともサンプル配布や一定期間の無料提供などのサービスは業界を問わず、営業手法の一環として広く用いられているものです。


無料で配られるものをすべて疑っていたら、善意と情熱によって提供されている魅力的な商品や良いサービスを手に入れる機会まで失ってしまいます。


ではどうすればいいのか?


まず「無料」のものと「有料」のものは完全に別の商品として認識しないといけません。


私たちは、日常的に高いものにはそれだけの価値があると思い込んでいます。


つまり「有料」のものは「無料」のものよりも当然価値があるはずだと思っています。


詐欺師はこの原理をてこのように利用して、私たちをはめ込みます。


彼はまず文句のつけようがない素晴らしい「無料」のサンプルを提供します。


すると私たちはその詐欺師が提供する「有料」の商品はもっと素晴らしいものだと思い込みます。


一方、詐欺師は「無料」の商品こそすべてであることを知っているので、ここに全力を注いでいます。


「有料」の商品を買った私たちはわけも分からないまま肩透かしをくらいますが、ときすでに遅し、詐欺師は疾風のごとく立ち去ったあとです。


特に「有料」の商品がとても高額な場合は要注意です。


長く顧客になってもらおうとした場合、そんな高額な商品をいきなり売りつけたりはしないはずです。つまり、彼は我々の一瞬の隙をついて売り抜けようとしている可能性が大いにあります。

3,000円支払って詐欺から身を守る方法

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
著者:ロバート・B・チャルディーニ
販売元:誠信書房
(2007-09-14)
販売元:Amazon.co.jp



それはこの本を買って常に本棚に置いておき、時々読み返すことです。


わずか三千円の出費で三十万円とか三百万円、あるいは三千万円の貴重な資産が守れるようになるのですから、とてつもなくコストパフォーマンスのよい投資です。


もっともただ買うだけではだめで、熟読する必要があります。私もこの本はずっと以前から本棚にあったのですが、長らく読まずにホコリを被ったままになってました。


もっと早く読んでいれば、今ほどの被害には会わなかっただろうと思う反面、今の段階で気づけてよかったとも思います。


詐欺の一番恐ろしいところは、金額の際限がないことです。


もし私が三千万円持っていたら、三千万円全部やられてしまう。


もしあなたが三億円持っていたら、三億円全部なくしてしまう。


つまり、所有する資産が増える人生の後半期になればなるほど、被害金額が大きくなるということです。ゆえに、一刻も早く詐欺に抵抗できる資産防衛の城壁を築き上げる必要があります。


『影響力の武器』を読みなさいとこのブログで書いても、何も思わず読まない人も多いでしょう。


そういう人でも読みたくなるように、この本の内容を土台にして詐欺から身を守る方法を今後しばらく書いていきたいと思います。


ノーベル財団の資産運用

少し前にノーベル財団の資産運用の状態が思わしくなく、ノーベル賞の賞金額が減額されるというニュースがありました。


ここ10年ほど運用利益が経費を下回っていたようで、リーマンショック以降の株価の長期低迷も今回の減額の原因の一つのようです。


財団設立当初、アルフレッド・ノーベルの遺言「安全な投資先に投資するように」に基づいて、低リスク、低リターンの国債などのに投資されて運用された彼の遺産は目減りを続け、1950年代には資産が尽きてしまう可能性が出てきました。


そこでアルフレッド・ノーベルの遺言の定義を変更して、株式や不動産に資産運用先を取り入れるようになってから、リターンが上昇し始めました。


現在のノーベル財団の資産額は財団発足当時の2倍程度にまでなっているようです。


長期低迷の時期があったとしても、投資対象としての株式の債券に対する優位性はゆるがないものです。


本質的なことはそう簡単には変化しません。


歴史は発展するだけでなく、循環するものでもあるので、歴史を知りその流れに乗ることが大事です。

セミリタイアして何するの?

ときには節約や投資のアイデアを求めて、いろいろな人のブログを放浪することもあります。


そこでどうも気にかかるのが、よく見かける「セミリタイア」という言葉です。


何千万貯まったあかつきには……


キャッシュフローでこれこれの金額が入ってくるようになったら……


等等、みなセミリタイアが明日にでもやってこないかと心待ちにしているようです。


「じゃあ、セミリタイアしてから一体何するのよ???」


と思って、いろいろ記事を読むのですが、それについては何も書いていません。


「お金の心配がなくなったら、いよいよ自分の生涯の目標であったあのことに取り組もう」


とか言うのだったら、すごくよく理解できます。


自分ももしこれだけの資産があったら、あれを生涯の事業として取り組みたいという理想はあります。


しかし志かなわずそういう機会がなければ、働ける間はしょうもない仕事でもいいので、働き続けようと思います。


体が動かなくなってしまっては、もう働きたいと思っても働けないからです。


セミリタイアしても、毎日ゴルフに行ったり、本を読んだり、旅行に行ったりするだけなら、程度の問題こそあれ、どれも今すぐにできることです。


そんなことが人生の最終目標だというのなら、ちょっとしょっぱすぎます。


セミリタイアできるくらいの資産を築ける才能ある人には、できればその余裕を生かして、普通の人が到底できないような仕事をして欲しいと思います。

生命保険の入り方 私の場合

全労済のこくみん共済にいつ入ったのか覚えていないくらい前(多分学生の頃)から入っていましたが、今年解約しました。


つまり今は生命保険ゼロ状態です。


「掛け捨ての安いのでいいから、一つくらいは生命保険に入っておいた方がよい」


というなんだか根拠不明な信仰に基づいて長年掛け金を払い続けてきたのですが、よくよく冷静に考えてみると、


「パラサイトシングルの自分が死んでも経済的に困る人間は誰もいない」


ということに気づき、葬式代くらいは既に持ってるよということで、こくみん共済を解約しました。家族構成が変わるようなことがあれば、生命保険を再度検討することがあるかもしれませんが、現状自分の場合は生命保険は必要なさそうです。


ちなみに10年以上掛け金を払い続けてきましたが、保険金の請求をしたことは一度もありませんでした。


この無駄に支払われた掛け金が他の有益なことに使われていたらどうなっていただろうと思って、共済解約後に始めたことがあります。


それはインデックスファンドの積み立てです。


以前の記事でインデックスファンドも投資対象からは外すと書きましたので、これは投資というよりも積み立て貯金に近い性質のものです。


払ったとたんに三割減価される生命保険に比べたら、アクティブファンドの3%の信託報酬なんて誤差の範囲内です。ましてやインデックスファンドなんかにいたっては、ほとんどただ同然。


もちろんインデックスファンドの積み立ては生命保険の代用品にはなりません。ただ積み重なれば、ちょっとした病気や事故の出費には十分対応できるようになります。


保険金は自分の思ったように支払われるとは限りません。


自分の貯金こそが最も忠実なしもべであることはいつまでたっても間違いないことでしょう。

保険の入り方 その2

もう一つの原則も非常に簡単で、「なるべく少なく入る」ということです。


保険のシステムは宝くじと本質的には同じなので、宝くじをたくさん買い込めばどういうことになるかを想像すると分かります。


あまり考えもせずたくさん入っていれば大船に乗った気分で安心だというのは、統計的には聞いたこともないような結果をもたらします。


「保険貧乏」


こんな言葉は聞いたことないですが、それだけ保険の掛け金の無駄使いは意識されていないということかもしれません。


ネット専業のライフネット生命が付加保険料の開示をしてニュースになったことがありました。付加保険料とは、純粋に保険金の支払いに当てられる純保険料以外の保険会社の経費(取り分)に相当するものです。


商品や加入年齢によってケースバイケースですが、大体二十数パーセントの付加保険料率のものが多いです。


ネット専業で経費の安いライフネット生命でこの程度なら、開示されていないとは言え、他の大手生保の付加保険料率も押して知るべしです。


自分たちが支払った保険金の3割は抜かれていると考えていいでしょう。


お金を渡した途端に三割減価するのが生命保険です。


(実際はほとんど何も返ってこない人と支払った金額以上のものを受け取る人に二極化するのですが)


保険会社とつきあいを少なくすれば少なくするほど、資産形成のスピードは早くなります。


保険はスポットを絞りに絞って利用しましょう。

保険の入り方 その1

原則は非常に簡単で、「自己資金で対応できない損害」のみ加入の検討に値します。


どういうことかというと、売り手の保険会社が提示する掛け金は、買い手の我々にとって圧倒的に不利なレートです。


できれば、こんなレートの勝負はしたくないのに、受けざるを得ない、あるいは受けたほうがよいと思われるケースがあるのはなぜか?


それは想定される損害が我々の資金力では対応できない場合があるからです。


例えば、人身事故を起こして2億円の損害賠償を負ってしまうと、それだけで人生設計が完全に破綻してしまいます。


そんな可能性は極めて低いのですが、ゼロではありません。不利なレートとはいえ保険に加入しておけば、万一の場合には損害を自分以外の他者に押し付けることができます。


逆の視点から見ると、保険会社並の資金力があれば、保険など全く入る必要がないといえます。


お金はあるところにはますます集まり、ないところからは輪をかけて減っていくというのが、このケースからも分かります。


と、このように考えると、携帯電話にかける保険なんて、移動体通信サービス会社を儲けさせるだけの商品といえます。


携帯電話の修理や紛失に対応できるだけのお金がない人なんていないはずだからです。


「でも私はauの安心ケータイサポートに入っててよかったと思うよ」


という人もいるかもしれませんが、ただそれは単に宝くじにあたったというだけの話で、統計的に考えて資産を築く道ではありません。

搾取の仕方、され方

競合他者との差別化ができないときに価格面で思いっきり買い叩かれる、ないしはふっかけられるのが搾取の基本的な構造です。


「あんたでなくても、よそでいくらでも買える(売れる)のよ」


ものを買うにしても、仕事を探すにしても、なるべく搾取されないような意識を普段から持つことが地道な資産形成への近道です。


同時に、自分が搾取できる場面があったら、遠慮せずに徹底的に搾取するべきです。


自動車保険の比較見積もりサイトは日本のwebサイト上に溢れています。しかし、どこもただ単に損保各社への見積もり依頼を代行しているだけで、ほとんど競合他社との差別化ができていません。


しかし、自動車保険は儲かる商品であり、この商品をどうしても売りたい業者が数多くいる。


となると、業者間の顧客獲得競争は激しくなり、彼らの方から我々の方へ腰を折ってなびいてくるしかありません。


見積もり依頼を出すだけで保険契約せずともアフィリエイト報酬と出したりといったように。


似たような状況にある業界は探せば他にも数多く存在します。


例えば、FX業者も全く似たような過当競争に陥っています。彼らもどうしても顧客が欲しいため、極めてゆるいハードルでアフィリエイト報酬を支払わざるを得ない。これを利用しない手はありません。


身近にある搾取の構造に気づきましょう。

損保からお金を回収する

最近まで気がつかなかったのですが、自動車保険の比較見積もりサイトはかなりの数あります。


代表的なところでは、Goo-net保険スクエアbang!インズウェブ等、まだまだほかにもあります。


アフィリエイト報酬は2,000~1,000円くらいのところが多いです。4~5社に見積もり依頼だせば、5000円くらいにはなるでしょう。


Webからの申し込みには、1件10分もかからないくらいで済みますし、見積もり結果がEメールと郵送で届くだけで、電話勧誘等は無し、お気軽にできる案件です。


しかも、代理店契約に比べると、SBI損保とか本当に安いので、アフィリエイト報酬だけでなく、乗り換えると保険料も節約できます。


私も今は代理店契約ですが、来年あたりはSBI損保に乗り換えするかもしれません。「安かろう不親切だろう」の印象で、ネット損保を敬遠してきた向きもあるのですが、軽く年間保険料1万円以上違うとやはり心は揺れ動きます。


「保険なんてどこも一緒だろ」


みたいに。


重要なのは自動車保険の更新は毎年やってくるということです。つまり毎年5,000円くらいはもらえる機会もやってきているということになります。


年間5,000円なんてたいした額じゃないよという富豪の方もいるかもしれませんが、庶民はさほど手間もかからず返してもらえるお金ですので、しっかり返してもらいましょう。


返してもらえる?


自動車保険の比較見積もりサイトが支払うアフィリエイト報酬の出所は、私たちが支払った自動車保険料です。だから返してもらうという表現が適当ですよね。


ちなみに私の場合、同じ見積もり依頼ばかり出してもつまらないので、見積もり条件を変えて、保険金額がどう変わるのかを実験したりしています。

保険会社が儲かる理由

答えは簡単で宝くじと同じビジネスモデルだからです。


ただ、宝くじは幸運な人にお金を分配するのに対し、保険は不幸な人にお金を分配するという違いがあるだけです。


胴元は自分の取り分を先に確保してしまうので、収益基盤は万全です。


宝くじは搾取されるのが分かっているので、買わないという防衛手段が取れます。


保険に関しては、統計的には搾取される可能性が高いと分かっていても、入っておいた方が有利なケースも確かに存在するため、入らざるを得ないことも多いです。


保険会社に私たちは常日頃から搾取されています。


ささいな抵抗手段ですが、自動車を所有している人は、自動車保険の比較見積もりサイトを毎年徹底的に利用することによってアフィリエイト報酬を搾り取ってやりましょう。

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