カモネギFX

株式投資、FXデイトレード、古書収集などをド田舎で行っている資産運用ブログです。

2014年04月

ガンホーとネオヒルズ族 その6

情報商材というと胡散臭い響きがあるので、デジタルコンテンツといいますが、どうも真っ当なコンテンツ販売者もボツボツ出始めているように感じます。


例えば、まぐまぐの低額の有料メールマガジンとかはこれまでの雑誌がデジタルコンテンツに変わっただけで、世相にあっていると思います。


ただ、データ配信という手軽さから、依然として詐欺的なデジタルコンテンツも数多く跳梁跋扈しているのも事実です。


では詐欺的なものとそうでないものを見分ける方法を知りたいですか?


私が実際に数百万円の損失を出して身につけた技術ですので、これを20万円でお教えするといっても全然高くないと思います。


資産規模に正比例して守ることができる金額も大きくなるからです。この法則を知っていれば老後も安心です。


しかし現実問題として、20万円というのは大金です。ワープアの自分がひょっとしたら同じようなワープアの境遇の方から20万円も頂くのは忍びない。


そこで今回だけは特別に3日以内にお支払い頂ける方に限り2万円でこの秘密をお教えしたいと思います。


……。



とまあ、こんな営業トークには詐欺師が使う典型的な釣り針がいくつか含まれています。

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
ロバート・B・チャルディーニ
誠信書房
2007-09-14





詳しくはこちらの本を読むか、さわり程度ならこのブログの過去記事を読んで勉強して下さい。


さて、肝心の詐欺師と真面目なコンテンツ販売者の見分け方については次回。

ガンホーとネオヒルズ族 その5

ネオヒルズ族のお兄ちゃんたちはちょっと柄の悪い暴走族といった感じですが、暴走族が使うからといって、バイクや車、道路そのもの便利さについてまで否定されるべきではありません。


つまり産業革命の成果物まで人間の側の問題で否定されるべきではないということです。


同じことが情報革命についても言えます。


ガンホーのパズドラで二三ヶ月くらい私も遊んでいましたが、一度もお金を支払うことはありませんでした。


ゲーム自体はお金を使わなくても十分遊べる仕様になっていて、課金すればもっと快適に遊べるようになるという程度のものでした。


ビジネスモデルとしてはどっかのお金持ちが私の分まで払ってくれたみたいな形になるのでしょうが、所得が二極化する今の世相にあっていると思います。


さて、誇大広告で胡散臭いものだらけの情報商材ですが、どうも多少なりとも風向きが変わってきているような雰囲気を感じます。


当たり前の話ですが、詐欺的な手法でガラクタを売りつけるよりは、真っ当なものを真っ当な価格で販売するビジネスの方が継続的に発展します。


道路が敷設され自動車が販売されるようになれば、暴走族が出てくるだけでなく、当然真っ当なタクシー会社や運送会社だって登場します。

ガンホーとネオヒルズ族 その4

例え外敵が攻めてきても強固な城壁が築かれていれば、びくともしません。


問題は情報商材を売る詐欺師たちの側にではなく、本質的には私の側にあったのです。


当時は普通のサラリーマンかつ田舎の独身実家暮らしということで、経済的にはそれなりにゆとりがあり、また会社の庇護の下で楽にお金を稼いでいたので、非常に緩い金銭感覚しか持っていませんでした。


ワープアになっていかにお金を稼ぐことが難しいかを実感した今なら簡単に分かるのですが、投資やビジネスにおける各個人の環境や能力は千差万別なので、「これをやればお金が儲かる」なんて回答はそもそも存在しません。


各個人が必死になって自分に合った回答を探すしかないのであって、赤の他人が横から「これをやれば儲かりますよ」なんて言うのは、ただの営業トークでしかないわけです。


私の場合、情報商材にトータルで百万単位の金額をやられているので、痛い損失ではありますが、おじいちゃんになる前に引っかかってよかったと思います。はしかや風疹にかかったと思えば、まだ取り返しがつく年齢です。


あればあるだけかっさらわれるのが詐欺の特徴です。


一万円しかなければ一万円ですみますが、一千万持っていれば一千万全部やられます。一億隠してあれば一億根こそぎ奪われます。10億の資産なら10億丸ごとなくなります。


なぜならそれぞれの階層に異なる能力を持った詐欺師たちがうごめいているからです。


「これだけの資産が築ければもう大丈夫だ」


という言葉は、詐欺の本質を全く理解していません。


しかし一点だけ救いとなるところがあります。


詐欺師が使う手口は階層と人物が変わっても本質的には全く同じということです。フィリピン人もイタリア人も日本人も身体的な構造はどこも違わないので、当然みな全く同じ「人間」の外見をしています。


影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
ロバート・B・チャルディーニ
誠信書房
2007-09-14



詐欺師に対する特効薬としてこの本を私は薦めます。とにかく買っておいてください。

ガンホーとネオヒルズ族 その3

ネオヒルズ族という呼称が使われるようになったのは最近のことですので、私はこの人たちに騙されたことはありません。


むしろ書籍や彼らが無料でばら撒いている動画を見て、とても商才があるのにもったいない使い方をしているなあと感じることはあります。


さて私がグツグツのカモ鍋にされたのは彼らが登場する前のこと。


2000年代後半から俗に情報商材と呼ばれる商品がネット上で販売されるようになりました。


Wikiにも記載されていますが、情報そのものをPDFファイルや動画コンテンツにまとめて販売する商品です。


コンテンツとしてはお金儲けに関する情報が多いですが、(例えばFXの情報商材を見たことがある人は多いと思います)大抵は誇大広告の詐欺まがいの商品です。


情報革命の恩恵を受けて、こういう詐欺まがいの商売まで大繁盛するようになりました。

ガンホーとネオヒルズ族 その2

自分が所有している上場企業の決算説明会の動画をたまに見ているのですが、ソフトバンクのそれを見ると、「情報革命」という言葉がよく出てきます。


インターネット関連技術の発展によって、ありとあらゆる情報が世界中で瞬時に受発信できるようになったことが「産業革命」にも匹敵する「情報革命」であるという意味だと思います。


ソフトバンクは情報革命時代のインフラ企業を志向していて、情報革命が深化すればするほど、高速道路を運営したり、不動産でも所有しているかのように儲かり続けるようになります。


このブログを書き始めた一昨年くらい前に比べれば株価は随分と上がってしまいましたが、本格的な上昇はまだまだこれからだと思います。


さて、一見、何の関連性もないように見えるガンホーとネオヒルズ族ですが、同じ情報革命の波に乗って利益を拡張させたという共通点があります。


ガンホーが開発したゲームのパズドラはデータ送信によって、一瞬で全世界に配信可能です。ユーザー数が増えれば増えるほど、一顧客あたりの開発単価は減少します。


つまり売れれば売れるほど儲かるようになるわけです。


一方、お金が儲かるセミナー動画を販売しているネオヒルズ族のお兄ちゃんたちもまたデータ送信によって、一瞬で日本中のお馬鹿ちゃんたちに自分の勇姿を配信可能です。


やはりこれも売れれば売れるほど儲かるビジネスです。

ガンホーとネオヒルズ族 その1

ちょっと意味不明の記事タイトルですが、話はブログ開設初期の頃に戻ります。


影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
ロバート・B・チャルディーニ
誠信書房
2007-09-14



ブログの過去記事は読まれないものですが、昔詐欺から身を守る方法というのをこの本を参考にしながら少し解説したことがあります。


具体的にはこれこれこういうものは危ないですよとは書かなかったのですが(騙しの手口は普遍的だから)、実際には自分が過去にグダグダに騙された経験を下敷きに書いていました。


さて、ガンホーは言うまでもなく、パズドラのガンホーです。証券コードは3765です。


また、ネオヒルズ族とは、自分のお金儲けの秘密をセミナー動画で配信したり、DVD販売して荒稼ぎしている人たちです。六本木ヒルズ界隈にこの手の人が多くいるということで、こういう呼称で呼ばれるようになったようです。


全然関連性のないように見える両者ですが、実は同じ時代の潮流に乗っています。

ダイヤモンドは裏庭の隅に 

ダイヤモンドを探せ
ラッセル・コンウェル
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2003-10-29



ダイヤモンドを探しに自分の農場を売りに出して世界中を旅に出たけれど、結局見つけることができずに旅先で自殺した男、その死後最初に男が売りに出した農場からダイヤモンドが発見されたという話が記されています。


寓話的な話ですが、これを真実を思うのなら、チャンスはまさに今私たちがやっている仕事、住んでいる場所、つきあっている人々の中にあるといえます。


この本は自己啓発書の一種として見られているようですが、私には投資やビジネス書のように感じられます。


目の前のダイヤモンドに気づかずに素通りする現象ははるか古代から人と場所を変えて延々と繰り返されてきたことです。


もしダイヤモンドを探したいのなら、自分の家の裏庭以上遠くに行く必要はない、むしろ行ってはいけない。


これに早く気づくことが資産形成の一番の近道になるのだろうと今は思っています。

中国古書蒐集 その5 王国維遺書(13)

王国維の特殊性はその学問的素養だけに留まりません。


学問的パトロンであった羅振玉が買い集めた甲骨片を直に手に取って研究する機会に王国維は恵まれましたが、ほとんどの甲骨片が博物館に収用されてしまった現在では、王国維と同じような研究環境を持つことができる人間は世界にただの一人もいません。


現代ではほとんどの学者は写真撮影された書籍を見るくらいしかできません。


学問的素養だけでなく、物質的な環境面でも到底及ばないがために王国維の学問はもはや再現不可能なアンティークの一種となってしまいました。


ただ、王国維が生きていた頃、彼と同じくらいの古典文献の素養がある人間は数多くいましたし、民間を漂っている甲骨片も数多くありました。


やがて時がたつと、そういう人や物は潮が引くように世間から消えてしまい、ものすごい希少価値を持つようになりました。


王国維の事例から学べることは、どの国のどんな時代にも普段ありふれた風景の中にとんでもない投資やビジネスのチャンスが潜んでいるということです。


時代のふるいにかけられてからようやく多くの人はそれに気づくのですが、いち早くそれを察知できれば、莫大な資産形成ができるのではないかと考えています。


私たちは皆、甲骨片を手にしながら無造作に捨てていた河南省安陽市の農民と同じようなことを日々行っているのでしょう。


まさに歴史は繰り返すです。

中国古書蒐集 その5 王国維遺書(12)

そもそも王国維の研究成果が今日の私たちから見て模倣不可能な領域まで達しているのは、その圧倒的な古典文献の素養にあります。


現代では教育が平均化されたので、昔の中国のようにもの心つく前から、膨大な量の中国古典を学び始めるという風景はもはやありません。


現代の教育体制下で、国語、英語、数学、理科、社会などの様々な学問を学ぶことは、一人前の社会人を育てる上では有用でしょうが、こういう教育を受けた場合、古典文献的な知識は古代中国人の足元にも及ばなくなります。


王国維の場合、科挙がなくなったために高級官僚になるための道は閉ざされたとはいえ、学者という職業を選ぶ場合、その古典的素養は社会的に生かす道があったということになります。


なぜなら中国古典文献を研究するための土台作りが現代では既に再現不可能な社会情勢になってしまったことを考えると、とてつもない希少価値があるからです。


また、王国維が生きていた時代には王国維以上に古典文献を読み込んだ読書人は数多くいたでしょうが、彼らと王国維との違いは、西洋の実証主義的な探求精神の有無にあります。


西洋の思想文献を広く研究することによって、王国維は暗記一辺倒の学問の呪縛から解き放たれて、今日の私たちと同じような研究精神を持つことができたのです。


古代人と現代人の長所を兼ね備えたために、王国維の学問はもはや模倣できる人がいない領域にまで達したのです。

中国古書蒐集 その5 王国維遺書(11)

王国維も青年の頃、多くの中国読書人の例に漏れず、科挙に参加したことがあります。ただ、科挙の中の地方試験、郷試に合格できず、中途で断念しています。


暗記一辺倒の学問や形式ばった答案を作る技術を身につけるのに熱心になれなかったと後に述懐しています。


当時の社会的観点から見ると、王国維は秀才とはいえない読書人であったといえるでしょう。


ただ1905年に科挙が廃止されたことを考えると、科挙に熱心になるもののほうが本質的には馬鹿であったと言えるかもしれません。


中国近代の小説家、魯迅の著作に「孔乙己」という短編小説があります。


孔乙己という科挙に合格できず、役に立たない古典道徳知識をひけらかす割には窃盗を繰り返した挙句、最後には行方不明になった没落読書人の姿が描かれています。


1919年に発表されたので、社会的状況から見て、科挙も既になくなり、古典を学んで高級官僚になるという道は既に閉ざされたのに、昔の身分のしがらみを捨てられない没落読書人を嘲笑った小説です。


こういう社会的ニートは当時中国には数多くいたと思われますが、同じ科挙に合格できなかったもの同士とはいえ、王国維は天才学者の道を歩むことができました。


この差はどこから生まれたのでしょうか?

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