カモネギFX

株式投資、FXデイトレード、古書収集などをド田舎で行っている資産運用ブログです。

2016年02月

老後破産という陽炎 その20

国民年金を満額受給しても、今なら月額65000円程度のようです。持ち家かどうかという点を除いて考えても、人間一人がこの金額で生活していくのは現状難しいと思います。


ただ、結婚するのが当たり前、離婚するのは珍しい、正社員が当たり前だった世代が今ようやく高齢者になろうとしている段階なので、新たな変化が訪れるのはまさにこれからということになります。


「国民年金しかない単身生活者」でも江戸時代の長屋のように、一人よりは十人、十人よりは百人、百人よりは千人と結集すれば、想像を超えるようなローコストライフが実現する可能性があります。


街レベルの未来長屋ができると、食堂も屋台も朝から晩まで開きっぱなしで、自炊する必要は一切なし、スーパーや病院も高齢者目当てに進出してきて、車なんかなくてもすべて徒歩圏内で生活可能、といったように貧しくともそれなりに快適な生活ができるようになるかもしれません。


未来の娯楽なんて、タブレット端末一つあれば、読書から映画鑑賞、ゲームまですべてすんでしまうでしょうから、個人の居住スペースについては江戸時代の長屋とさほど変わらない程度の方が掃除の手間が省けて逆に楽だということになるかもしれません。


まあすべて妄想の域を出ないのですが、妄想の根拠となるのは、グローバル的な視点です。グローバル的に見れば、月収65000円という収入は決して低くない。


世界における自分の収入と資産のランキングが分かるサイトなのですが、年収780000円は今だと世界上位20%に入っています。グローバル的に決して貧しくない人々が数百人、数千人、数万人と結集すれば……。妄想とは言え、期待してしまいます。


未来の日本の老人たちはゴージャスではないけれど、それなり居心地のいい「ユニクロホーム」で、自炊も掃除もせず、朝から晩まで遊んで暮らしているかもしれません。


その様子をyoutubeで見た新興国の人々が、「これこそ理想のライフスタイルだ。俺も日本人になりたい!」とか「これくらいの金額なら俺だって払える。なぜ我が国にはユニクロホームができないのか」といったコメントをつける。


それに「日本のように(新興国から見れば)高額の国民皆年金制度がきちんと普及していて、平均寿命も長い日本だからこそ成立するビジネスであって、年金支給額も加入率も低く、おまけに高齢になる前に大半が死んでしまう我が国ではこの大規模集合住宅は到底採算に乗らない」といった分析のコメントがつく。


いや、まあすべて妄想です。

老後破産という陽炎 その19

私一人が懐かしがっているだけで、ほとんどの人にとってはどうでもいい話題でしょうが、成都市の繁華街のメインストリートは春熙路というところで、動画に上がっていた風景がその近辺のものだったので、すぐに分かったのでした。


私がいた頃は、イトーヨーカ堂はありましたが、伊勢丹やユニクロはありませんでしたし、ファミリーマートのようなコンビニもまだ一軒もありませんでした。


ちなみに動画製作者の方が、「洋服が日本と変わらないくらいの値段だ」とか、「若者が高い服をバンバン買っている」と言っていますが、春熙路あたりは百貨店や衣料品店が非常に多いです。


10年以上前の留学中は私も服を買うときにはよく行っていたのですが、当時は「確かに日本よりも安いけれど、そんなに安くはないなあ」と思った記憶があります。


もちろん春熙路近辺の消費水準は高いので、普通の中国人はそういうところでは服を買わずに、もう少し品質の良くない服を安く買っていたのだとは思います。


しかし、今あらためて当時を振り返ってみると、私が中国の衣料品をそんなに安いと感じなかったのは、日本ではユニクロが既に衣料品の価格破壊を進行させた後だったからだと思います。ただ日本人で日本で生活しているとそのことに気づきにくい。


ユニクロが本格的に海外進出する前の頃の話だと思いますが、邱永漢さんの本に日本にやってきた台湾人や中国人がユニクロの服を安い安いと大量に買って帰るという話が書かれていました。


邱永漢さんが「ユニクロの服はメイドインチャイナですよ。それをお土産に買って帰るのですか?」というと、「いや、中国(台湾)にはないですから!」と答えるという笑い話のような話なのですが、実はこれが笑い話でもなんでもなく、ユニクロが海外進出する前から、すでにグローバルレベルでの価格競争力を持っていたということを如実に物語っています。


日本人よりも所得水準の低い中国人がわざわざ日本で買っていくということがその証なのですが、そのちょっと奇妙に見える現象に早くから気付けていれば、ファーストリテイリングの株を早くから買って、今頃は仕事なんかワープアでもなんでもいいやという状態になれていたのにと思います。


あまりにも身近に浸透しているものの価値に人はどうしても気づきにくい。数十年後、日本において高齢単身者が激増すると、老人ホームならぬ「ユニクロホーム」とでもいうような住生活環境の価格破壊が起こるのではないかと私は妄想していますが、仮にそういうものが日本で一般化しても日本人はその特殊性に気づかないかもしれません。

老後破産という陽炎 その18

youtubeを十分に活用できていなかったと最近感じています。長い間、おもしろ動画を見るくらいにしか利用してなかったのですが、腕時計の電池交換方法の動画がアップされていたり、中学校教科の学習塾的な動画があったりと、「なるほどこういう動画もあるのか」と最近目からうろこが落ちています。


Gショックの電池交換をメーカーに頼むと数千円くらいかかるのでしょうが、動画を参考にしつつ自分で交換したので、防水機能は失われましたが、200円くらいで済みました。ワープアの節約術は日々進歩します。

2020年 ITがひろげる未来の可能性
JBCCホールディングス株式会社
日経BPコンサルティング
2014-05-29




学習塾的な動画をアップされている方は書籍のインタビューを受けていたようで読んでみましたが、ネットにつながったパソコン一つあれば、家庭の経済格差を軽減できる可能性があるということで、夢がある話だと思いました。子供たちのyoutube動画への感謝のコメントがその明るい将来を物語っています。


さて、youtubeは広告設定をすると、1動画再生あたり、0.1円程度の収入になるらしいです。100万回以上再生されているようなメジャー動画はそれだけで数十万円の収入をもたらしていることになります。最近はyoutubeの動画再生による広告収入だけで生計を立てる素人芸能人のような人々も出てきています。


そこまでの収入はもちろん普通の人には縁のない話でしょうが、奇をてらったおもしろ動画でなくても、長く人々の参考になるような動画を作成できれば、著作権収入のようなものになるかもしれません。


ブログ記事だけでなく、動画コンテンツを後世に残すことを考える時代になっているのかもしれません。


最近は日本人の海外旅動画なんかも見ています。ワープアで海外旅行にはいけないので、外国の路地裏までタダで見せてくれる動画提供者は神のような存在です。


そして、たまたま昔自分が留学していた四川省成都市を最近通過した旅行者の動画を見つけました。


自分が四川省成都市にいたのは、もう10年以上前のことなので、かなり変わっていました。さて、成都市もかなり大きな都市なのに、「あっ、あそこの風景だ」とすぐにわかった理由は……

老後破産という陽炎 その17

最近は私の身近でも離婚したという話をかなり聞くようになりました。20年30年前には、離婚したなんて話を身近に聞くことはほとんどなく、私の場合、離婚は芸能ニュースの中だけのものといった感覚でした。


近年、離婚が増えつつある最大の原因は、女性が経済力をつけたことにあると思っています。今、男女の収入が逆転している夫婦はざらにあると思いますが、歴史を振り返れば、これはかなり新しい現象です。





少し歴史を降り返れば、男女の収入格差は今と比較にならないくらいありましたし、就業機会も男性よりもはるかに女性は劣っていました。


家電製品の普及による女性の家事労働からの解放、商工業の発展による猛烈な人手不足の進行、家庭が経済力をつけたことと少子化による女性の高学歴化、などなどが、女性の収入増加に寄与したと思われます。


戦前、戦後初期の様々な書籍を読むにつけても、超長期では一貫してこのトレンドが進行していることを実感します。この過程で、女中のように歴史的遺物となってしまった職業もあります。





多分、昔の女性だって男の「飲む、打つ、買う」などの横暴に対して離婚したかったけれど、経済力がないからじっと我慢していたのではないでしょうか?現代に至って、女性に経済力が備わるにつれて、離婚が現実の現象として顕在化してきたのだと思います。


また離婚しなくても、私のような中年未婚者も増加しています。これもつきつめれば日本が豊かになった証と言えます。昔は生活のために結婚せざるを得なかったのであり、男女とも生活にゆとりが出れば、適齢期になれば何がなんでも結婚という流れにならないのは理解できます。


さらには結婚した家庭では少子化が進んでいます。年金制度がなかったころには、子供が年金替わりでした。今では老後のためにと考えて子供をたくさん産んでおこうとする人はいないでしょうし、その必要もありません。


となると、子供がいなくてもさほど苦にしない、また実際に問題もないという夫婦も増えてくるでしょうし、一人っ子同士が結婚して、親は取り残されるといったケースも出てくることでしょう。


つまり、高齢単身者が増加するという現象は、今からまさに起こるトレンドであり、将来、この経済規模が今とは比較ならないくらい大きくなれば、それを利用してビジネスをしようとする起業家が必ず出てくるはずです。

老後破産という陽炎 その16

江戸は参勤交代の制度などにより、多数の武士が常駐する一大消費都市となったため、数多くの人口が流入するようになりました。


人足仕事をしても、小商いをやっても、江戸にいけばとにかく食えるということです。現在の東京の人口増加と数百年の時がたっても構造的には大差ないのかもしれません。


さて、江戸時代、裕福な商人や大名は別として、庶民は長屋と呼ばれる集合住宅に住むのが一般的でした。


長屋にもいろいろなタイプがあるようですが、九尺二間のスタンダートなものだと、現在の畳六畳程度の広さしかありません。カマドがある土間が一畳半で、部屋が四畳半。ここに単身者だけでなく、夫婦やあるいは小さな子供まで合わせた2~3人で、生活していたわけですから、超狭いです。現代なら学生でももっと広い部屋に住んでいます。


もっとも江戸時代なので、テレビも冷蔵庫も洗濯機もない。家財道具がほとんどないので、布団をたためば人間生きていくのに、そんなにスペースはいらないのかもしれません。


風呂はなく、トイレや井戸は共同、家賃は現代の感覚でいうと、数千円程度だったようで、ものすごく安い。


江戸は火事が多いということで、焼けることを前提とした長屋も相当貧弱なつくりだったと思いますが、住民の数が多くなれば、食事時には惣菜売が棒を担いて勝手に売りに来たりと便利な面もあったようです。


つまり、貧乏人でも数が集まれば、それなりの経済力を持つ団体となり、憧れの江戸に格安で住めたり、彼らを対象にしたサービスや商売が提供されるということです。


江戸時代ですらそうなのですから、それよりも遥かに豊かな現代において、確実な収入を持つ年金生活者が集まれば、下流老人でも比較的快適な住環境に住めるようになるかもしれません。

老後破産という陽炎 その15

超高齢化社会になっても、ネットの普及によって、高齢でもできる新たな仕事が続々と生まれて、年金の支給額が少なくてもそんなに悲惨な将来はやってこないんじゃないかという多少楽観的な想像をしています。


超長期的な株式市場が指し示すとおり、年々人類は豊かになっているのですから。


あともう一つ、楽観的な妄想として私が考えているのは、将来的には生活コストが今よりもずっと下がるのではないかということです。


例えば、今たとえ国民年金を満額掛けても年金だけではとても生活していけないから、年金掛けずに生活保護をもらった方が得だみたいな論調が一部でありますが、これは現在の短期的なトレンドであって、今後もそういう状況が続くとは限りません。


国民年金だけでもなんとか生活していけるような社会情勢になれば、生活保護の支給額も当然のように引き下げられるだろうからです。


同じような一つのトレンドとして、今なら公務員が人気の職種ですが、仮にまたバブルのような超好景気がやってきたとして、同級生が待遇も仕事内容も充実していく一方、単に自分より年齢が上であるというだけで無能な上司の方が給料が高い公務員社会で一生を終えて、「ああっ、公務員になってよかった」と本当に思えるでしょうか?


トレンドというものは常に転換しますので、自分の志向を踏まえて後悔のない選択をする必要があります。


さて、生活コストが将来的には今よりも低下していくのではないかという想像は、流行りの年金持って海外移住ということではなく、日本国内においての話です。


江戸時代の長屋のようなものが復活するのではないかと、私は妄想しています。

老後破産という陽炎 その14

クラウドワークスの決算説明資料では、2013年には215億円しかなかったクラウドソーシング市場が203X年には、10兆円超になるだろうと予測しています。


つまりネットでものを買うなんてことが想像できなかった時代から、車から不動産までなんでもネットで買うような時代になったようなことが労働市場でも繰り返されると考えているようです。


今のところクラウドワークスやランサーズなどで生計を立てられるほどの収入を得られる人は、ほんの極ひと握りの人たちだけでしょうが、20年後、30年後はどうかというと、ネットがなかった以前の生活を経験している身からすると、「現状では想像もできない何かが起こるかも……」と妄想するところはあります。


ネットで完結する仕事なら、80歳でも健康に問題を抱えていても、自宅で自分のペースで仕事をこなしていくことができます。


ひょっとすると、30年後の老人たちは、「82歳になっても10時間も働かないといけないなんて……。ワープアだ」とぼやきながら、キーボードをカタカタ叩いているかもしれませんが、少し時間を遡れば、80歳の人にできる仕事なんて昔はそもそもなかったんだよという話になるかもしれません。


余談ですが、労働とは異なりますが、私ももうどこにも雇われないくらいの年齢になったら、ネット専業古本屋とかやってみようかなと思っています。


基本的に本は自分が読むために買っているものですが、どこにも雇われないくらいの年齢になる頃には、小さい文字を読むのは恐らく困難になっていると思います。


本を売却して、老後の資金を作ると同時に身辺整理をするのもよいかと。





マクドナルドの藤田田さんの著作ですが、購入履歴を見ると私は五年ほど前に2000円くらいで買っています。当時ですら「中古なのに2000円もするのかよ。高いな。でも読みたいな」と思いながら買ったのですが、今のアマゾンの価格は9000円ぐらいになっています。


再販されなければ、私がしわくちゃの老人になる頃にはインフレとさらなる希少化でもっと値上がりしていることでしょう。


子供の頃に持っていた本で、なにげなく捨ててしまった本の中に同様なプレミア書籍になっているものが結構あります。


買えるときにはただの定価本や中古本なものが、入手困難になったとたんにプレミア価格になる。


インターネットのインフラ化によってこの傾向に拍車がかかったのは間違いなく、今後この傾向は強くなる一方だと思います。

老後破産という陽炎 その13

amatenというアマゾンのギフト券の売買を仲介するサイトがあります。


これはつまり金券ショップのネット版と言えますが、毎週のようにアマゾンで買い物をする私はここで値引きされたアマゾンギフト券を買っています。


ほとんど現金に近いアマゾンギフト券をわざわざ値引きして出品する人がいるのが信じられないのですが、私の乏しい想像力だと、金につまった人がクレジットカードのショッピング枠の現金化のためにアマゾンギフト券を買って売却するというようなことをしているのかなあと思ってしまいます。


実際にはいろいろなアマゾンギフト券の入手経路があるのでしょうが、別に理由は分からずとも、安くアマゾンギフト券が買えるという現実に満足しています。


amatenはアマゾンギフト券の市場が四六時中立っているようなもので、例えばクリスマス前などギフト券の需要がタイトな時期になると、価格が値上がりし、逆に売り手の方がタブつくと値下がりします。


私は大体4パーセント引きくらいを目安にアマゾンギフト券を買って自分のアカウントにストックしています。つまり、1万円分のアマゾンギフト券が9600円以下で買えるときに買っておくといった感じです。


アマゾンギフト券の有効期限はアカウントへの登録から一年のものがほとんどですが、私の場合は間違いなく使いきってしまうので、本当に現金値引きに近い感覚のものがあります。





さて前回のブログ記事を書いたときにアマゾンでブラックニッカの4Lは3650円でしたが、今見ると、3785円に値上がりしています。


仮にアマゾンギフト券をamatenで4パーセント引きで購入していたとすると、今アマゾンでブラックニッカを買っても3634円となり、うちの近所のドラックストアよりも依然として安い。


ネットでものを買うのが信じられなかった時代から、なんでもかんでもネットで買う時代になってきているとまさにこのささいな事例からでも感じます。


さて、多少話が周り道になりましたが、クラウドワークスは、このEC市場の拡大と同じようなことが労働市場でも起こると考えているようです。
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