今思い返すと、『金持ち父さん』本や『チューリッヒの公理』の中でも、アンティークが投資や投機の対象になると書いてありました。


もっともどちらもアンティークをメインに語る書籍ではないので、記述も少なく私の印象に残らなかっただけです。


今回アンティークを本格的に投資の対象に取り込もうと思ったわけは二つあります。


一つ目は非常に良い先生が見つかったことです。





島津法樹さんという現在70歳くらいの方で、バブル前から東南アジアの陶磁器を中心にアンティーク売買をされていた人の本を読んだのですが、これが非常におもしろい。


学術的な書籍も出版されていますが、東南アジアを巡るアンティーク収集の冒険譚のような読み物を三冊くらい出版されていて、そちらは全部買って読んだのですが、単に読み物としておもしろいだけでなく、全編に散らばったアンティーク収集の実用的な観点が役に立ちました。


「骨董屋さんはこんなことを考えているのか」


と。その頭の中を初めて覗いたような気分を味わいました。


また本だけでなく、今は亡き邱永漢さんのwebサイトにも全200回のコラムを書いていて、こちらもノンストップで全部読んでしまいました。


書籍とwebサイトから得た知識は、自分が以前からぼんやりとアンティーク投資について考えていたことと合致する点もかなりあって、これはやはり投資の一分野になると改めて思いました。


株式などの金融商品や不動産だけでなく、とりとめもないように見える実物商品も投資の対象になるという認識があるとチャンスが広がります。


その認識があるとないとでは大違いで、なければ大きなチャンスがごろんと目の前に転がっていても、気づかず素通りしてしまうからです。