今回、この書籍を日本の古本屋は数多くある古本のうちの一つと認識したのにたいして、私や中国の古本屋はわずか十年前に出版されたものとは言え、同じものを準骨董品的な色彩で見ていることから、日中間の経済格差を飛び越えるほどの価格逆転が起こりました。


つまり日本の古本屋は安く仕入れた本なので採算が合う価格で売れれば、自身のビジネスモデルはうまく展開していると満足して終わりの話です。


一方、同じ本が中国市場に現れてくると、歴史的な価値はまだないにしろ、準骨董的なそろばんをはじくコレクターや古本屋がわらわらと出てくるため、そもそも捨て値の安い値段まで値崩れすることがありません。


以前から不思議に思っていたことは、中国の古書のネットオークションに普通の古本屋がどんどん入札してくることでした。


「コレクターならともかく、古本屋がこんな価格で買って採算とれるんだろうか?」


と昔は不思議に思っていたのですが、今ならその理由が分かります。


彼らはもうただの古本を仕入れようとしているのではなく、不良在庫になるリスクが極めて低く、時間の経過とともに価値の上昇するアンティークの一種として古書を見ているのです。


そのときの彼らは古本屋ではなく骨董屋に変貌してます。


あたかもバブル前の不動産屋が土地を仕入れるかのように、資産となる古書を仕入れようとしているのです。