バブル期に日本の生保が豪ドルなどの高金利通貨に投資して大損したという話がありますが、これは「金利が高いから多少通貨本体が値下がりしても充分埋め合わせできる」と考えたのが誤算でした。


実際にはスワップ金利では穴埋めできないくらい通貨本体が値下がりしてしまいました。


日本の生保の失敗に鑑みるに、「高金利通貨はとにかく安値で仕込んでおいて、スワップ金利は後からプラスアルファとして受け取る」ぐらいに考えていないと危険です。


バブル期の日本の生保は契約者に高い予定利率を確保しないといけなかったので、高金利通貨にまで投資の触手を伸ばしたのでしょうが、バブルの天井では安全かつ高い利回りの金融商品は存在しませんでした。


しかし、お金の有り余っているバブル期にこそ、コツコツと積み立てできる投資対象が必要です。


ジムロジャーズは株式と商品の価格変動は逆の相関関係にあると言っていますが、既に商品が投資対象として充分に認識された今日では、バブル期のありあまった流動マネーは商品価格をも押し上げてしまい、商品ETFなんてとても触れるものではないものになっている可能性もあります。


一方、アンティーク、実物資産はバブルの天井でも投資対象になりうるものがあるのではないかと思っています。