これは1975年出版の本、全八冊、定価は11.5元。1975年の11.5元にどれくらいの価値があるのかは私にもよく分かりません。

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こちらは2006年出版の本、全4冊、定価は320元です。中国も豊かになったとあってか、ハードカバーの頑丈な本になりました。

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文化大革命の大混乱から奇跡のような経済成長の過程で、ものすごいインフレがあったのは確かだと思いますが、単純に額面比較すると、約30倍近く値上がりしています。


1975年版も2006年版も元をたどれば民国時期に出版された書籍の復刻影印本で、どうでもいい出版者の序文が異なる以外は、どちらも内容は全く同じです。


ちなみに中国の古書市場では2006年版は定価よりも安く買える一方、1975年版は2006年版の2倍くらいします。


ということは、1975年に買った本をずっと持ち続けていたら……。


それにしても、書籍の装丁は1975年版の方があきらかに粗末です。しかし不思議なことにサファイア色の1975年版の方がなにかみやびな感じがするのはなぜでしょうか?


同じ書籍でも出版年代が異なれば、装丁は全く異なり、なつかしき昔の本を手に取ると、あのころの記憶がよみがえる。


となると、本との出会いは一期一会ということになるのでしょうか?