中国留学中は中国政府の奨学金を受給していたので、学費はゼロ。また日本円に直すとたいした金額ではないですが、若干の生活費も出ます。


一年に一度は日本に戻ってきていたのですが、往復の航空チケット代8万円程度を含めても、50万円程度持ち出せば、毎年お金が余ってました。40万円くらいしか持っていかなかった年もあります。


今みたいな骨董趣味的な本は当時全然買ってなかったですが、学術研究用の本は値段を気にせずに買えます。むしろ保管スペースの方が気になってました。


食事については普段は学食で食べても3元とか4元ですし、夜は留学生といろんなところに適当に食べに行っても一ヶ月の食費は400~500元程度だったように思います。


自炊もたまにしてましたが、お金を節約するためというのでは全然なくて、「たまにはカレーでも食べたいなあ」という動機のものでした。


中国政府の奨学金を受給していたという前提はあるのですが、一年間50万円で学生生活ができる場所は日本にはありません。ニートをやるのでも難しい金額です。


中国の歴史とか、考古学のような浮世離れした学問を勉強する人には、家庭が裕福な人もそれなりの割合で存在します。


うちはそういう家庭では全然なかったのですが、「今しかできないことだし、そんなにやりたいのなら50万くらい出してやれないことはない」という感じでした。


5年間もの間、全く働かず、ひたすら読書、読書の日々を送るのは、中国という場所を利用しなければ到底実現できなかったと思います。


メーカーが中国に生産拠点を移してしてコストダウンするのと同じように、中国に移住することによって、生活コストを下げるということを個人レベルであまり意識することもなくやっていました。