人民元思考とはお金の価値に二重価格など存在しないということに着眼しようというものです。


つまり、今なら1万円は必ず600元程度に換金できる。


それなのに新興国の「もの」はあたかも二重価格でも存在するかのように安い。


ここに一つの大きな利鞘が存在すると考えるのですが、これを推し進めていくと、話は新興国の「もの」だけにとどまりません。


新興国の労働力もあたかも二重価格が存在するかのごとく安いという現象にぶちあたります。


この利鞘を利用することによって、莫大な利益を上げるようになった大企業とか、息を吹き返した中小企業とかがあるわけですが、労働者の立場からこの利鞘を見た場合、どう理解すればいいのでしょうか?


結論から言うと、これはいつかは必ず埋められてしまう利鞘と考えることができます。


いわゆるユニクロの柳井さんが年収1億円と100万円の人間に分化していくと言った話はこのことを指しています。