「鄧小平は先に豊かになれる人から豊かになればいいと改革開放路線を引いたけど、それに乗っかった極一部の人が豊かになっただけで、中国には高級車が溢れかえるようになった」


「……」


「また、極一部の中国人がお金持ちになっただけなのに、不動産価格が急上昇したり、海外でブランド品を買う中国人が目立つようになった」


「日本のバブルの頃と似たような風景だね」


「そう。日本と違うのは中国の極一部の人が豊かになっただけでこういう現象が現れ始めたということだよ」


「???」


「つまり中国で本格的にお金持ちが増えるのはまだまだこれからということだよ。世間はもういつ中国バブルがはじけるかという目で見ているけれど、多分ちょっとくらいはじけたところで、しばらくするとまた次から次へと新しい金持ちがあぶくのようにわきあがってくるよ」


「???」


「とりあえず中国事情に詳しい君は先回りして、お金持ち中国人が買いたくなるような株式やアンティークをどんどん買っていけばいいんじゃないかな?」


「なるほどおもしろい戦略だね」


「意外なアンティークが人気になるかもしれないよ。これについては、ボクの方がいろいろ教えてもらいたいくらいだね」


「いつも教えてもらっているばかりでは申し訳ないから、今度は僕も何かコアラカモ君に教えられるような経験を積めるようがんばってみるよ」


@(・●・)@「うん。健闘を祈るよ」


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こうして、中国アンティーク投資を勧められたカモネギはいつの日かの再会を期してコアラカモ君と別れました。


そして、これまで主戦場だった株式市場から、その意識をヤフオク、タオバオ、ebayなどのオークション市場に移していくのでした。


                        (続く)