格差社会という言葉が使われるようになって久しいですが、これも眉唾ものです。100年単位で見ると、格差はとてつもなく縮まっています。





昭和初期の状況をダイジェスト的に知ることができて、参考文献をたどっていけば、さらに詳しく知ることもできます。


1930年代のある製紙工場では、工場長の給与は一般工員の17倍、ホワイトカラーと一般工員との間でも給与格差はまだ4倍もあります。


他にも今なら大卒、高卒くらいの給与格差はありますが、戦前は帝大卒と私大卒でも明確な格差がありました。


女性の場合はさらに悲惨で、明確な男女間の給与格差があるのは当たり前で、それ以前につける仕事の数がとても少ない。まだ女性は家庭に入るものという感覚の時代です。


つまり、戦前は網の目のように格差のはりめぐらされた社会でした。


昨今、まことしやかに言われている格差が広がっているという話は、「バブル後株価は上がっていない」と似たような印象の話です。


限られた短い期間だけを見れば、確かにそれは事実でしょうが、超長期で見れば、株価は暴騰し、格差は激減しているという、全く逆の現実が浮かび上がってきます。


ならば、いま何をするべきかは自ずから明らかになります。


多少一時的に逆行する動きがあったとしても、いずれ大きな流れの方向に戻ることは明白だからです。