投資のヒントを得るために戦前のことについて書かれた書籍を最近多く集めていたのですが、例えば小説ひとつとってみても戦前生まれの人が書いた当時の物語と現代の作家が書く戦前の物語では細部に大きな違いがあります。


戦前生まれの小説家が書いた物語を読むと、ガリガリに痩せてボロボロの服を着た数多くの登場人物の描写が生々しく、いかに昔の日本が貧しかったかよく分かります。


一方、現代の小説家が戦前の物語を書いても同時代に生きた経験がないため、そういう細部のリアルな描写はできません。そのため何かもっと別なものを小説で表現しようとします。


結局、歴史を振り返ってみると、現代に生きる我々が間違いなく一番恵まれています。


仕事は巷に溢れており、食料品や衣料などの生活必需品は激安になり、招集状一枚で戦場に送られることもありません。


就職氷河期という言葉が出来て久しいですが、たかが就職の氷河期など氷河期のうちには入りません。本当に悲惨だったのは戦争世代です。


成年男子の二人に一人は徴兵され、うち五人に一人は死亡し、民間人にも犠牲者は出たため、総人口の3~4%は死亡しています。


当時は「あの人も死んだ、この人も死んだ」とリアルに近所話で話されたことでしょう。今の時代ではありえないことです。


つまり、自分の意思とは無関係に命を失った人々に比べれば、たかがお金を失ったことなど損失というのもおこがましい。