今回読んで救われた本です。
邱永漢先生のような傍目には大成功の人生を送ったように見える方も幾度となく大ピンチに襲われたそうです。
そのときの経験から、いかにして危機を脱出するかについて書かれています。
投資やビジネスで失敗して死にたくなった人は、まずは踏みとどまって、この本だけでも読んでみるべきです。
そもそも何も挑戦しなければ、失敗することはありませんが、成功することも当然ありません。
『チューリッヒの公理』の中の登場人物のシルヴィアは、投資したお金の四分の一を失った友人のメアリーに同情しましたが、彼女が得たのは、「投資したお金の四分の一も失わない」だけの人生でした。
一方、メアリーは幾多の相場の荒波に揉まれながらも最終的には莫大な資産を築きました。
自分ではリスクを取ることなく、失敗した人を笑うものは、最後には自分が笑われる立場になるのです。
今回、南アランドロスカット事件はとりあえず私の中で一つの結末を得たわけですが、同様のことは誰の身にも起こりえることだと思います。
アクセス数のほとんどないブログですが、時間の経過とともに骨董品のように徐々に注目されていくかもしれません。
あとから来る人たちのために、私のささやかなお宝書籍の中の言葉を送りたいと思います。


「天国にいる人は自分のいるところが天国であることに気づかない」
お金を失ったぐらいのことは、過去の悲惨な歴史に生きた人々に比べれば、何でもない。
最も恵まれた天国のような現代に生きる私たちは、どんな失敗や損失からでも立ち直れるはずです。