株式投資の本はどれも似たりよったりのことしか書いてありません。似たような本ばかり読んで、素人戦略を煮詰めるよりかは、もっと過去の歴史を勉強した方が投資のヒントになるものがあるのではないかと思って、江戸、明治、大正、昭和初期の辺りのことについて書かれた本を最近よく読んでいます。


それらの本を読んでとにかく思うのは、昔の日本は本当に貧乏だったということです。


いや、今の日本が本当に豊かになりすぎたと言うほうが正確なのかもしれません。邱永漢先生の本を読んでもしきりにそのことを書かれています。


Qさんのように戦前からの生活経験のある人は教えてもらわずとも理解できることですが、もはや大抵の人が戦後生まれの今では、衣食住の充足などは空気のように当たり前に存在していて、なかなか現代の豊かさが理解できません。


結局、狭い日本の中の他者との比較だけで自分が貧乏だと感じてしまうのですが、現代日本の豊かさを理解できないと、本質を見誤ります。


現代日本の豊かさを理解するには二つの鍵があります。


一つは過去の歴史との比較。


もう一つは海外と日本との比較です。


過去の歴史については、本を読めば分かりますし、今の海外事情は世界中どこにでもいる日本人の書いたブログを読めば分かります。


例え、今ワープアと呼ばれる人たちであっても昔の日本人の貧乏さに比べると比較するのもおこがましいくらい豊かです。


また、海外に目を向ければ、ベトナム人がiphone買おうとすると、月収の二ヶ月分がとびます。もちろん生活費ゼロでは暮らせないので、二ヶ月働いたくらいでは全然買えません。ゆえに中古品市場がかなり活発なようです。


つまり、いま下流老人とかいう新しい造語で人々の不安を煽ったとしても、歴史と世界をぐるりと見渡して冷静に考えれば、それはただのなんちゃって下流老人だろうということです。