カモネギFX

株式投資、FXデイトレード、古書収集などをド田舎で行っている資産運用ブログです。

老後破産という陽炎 その17

最近は私の身近でも離婚したという話をかなり聞くようになりました。20年30年前には、離婚したなんて話を身近に聞くことはほとんどなく、私の場合、離婚は芸能ニュースの中だけのものといった感覚でした。


近年、離婚が増えつつある最大の原因は、女性が経済力をつけたことにあると思っています。今、男女の収入が逆転している夫婦はざらにあると思いますが、歴史を振り返れば、これはかなり新しい現象です。





少し歴史を降り返れば、男女の収入格差は今と比較にならないくらいありましたし、就業機会も男性よりもはるかに女性は劣っていました。


家電製品の普及による女性の家事労働からの解放、商工業の発展による猛烈な人手不足の進行、家庭が経済力をつけたことと少子化による女性の高学歴化、などなどが、女性の収入増加に寄与したと思われます。


戦前、戦後初期の様々な書籍を読むにつけても、超長期では一貫してこのトレンドが進行していることを実感します。この過程で、女中のように歴史的遺物となってしまった職業もあります。





多分、昔の女性だって男の「飲む、打つ、買う」などの横暴に対して離婚したかったけれど、経済力がないからじっと我慢していたのではないでしょうか?現代に至って、女性に経済力が備わるにつれて、離婚が現実の現象として顕在化してきたのだと思います。


また離婚しなくても、私のような中年未婚者も増加しています。これもつきつめれば日本が豊かになった証と言えます。昔は生活のために結婚せざるを得なかったのであり、男女とも生活にゆとりが出れば、適齢期になれば何がなんでも結婚という流れにならないのは理解できます。


さらには結婚した家庭では少子化が進んでいます。年金制度がなかったころには、子供が年金替わりでした。今では老後のためにと考えて子供をたくさん産んでおこうとする人はいないでしょうし、その必要もありません。


となると、子供がいなくてもさほど苦にしない、また実際に問題もないという夫婦も増えてくるでしょうし、一人っ子同士が結婚して、親は取り残されるといったケースも出てくることでしょう。


つまり、高齢単身者が増加するという現象は、今からまさに起こるトレンドであり、将来、この経済規模が今とは比較ならないくらい大きくなれば、それを利用してビジネスをしようとする起業家が必ず出てくるはずです。

老後破産という陽炎 その16

江戸は参勤交代の制度などにより、多数の武士が常駐する一大消費都市となったため、数多くの人口が流入するようになりました。


人足仕事をしても、小商いをやっても、江戸にいけばとにかく食えるということです。現在の東京の人口増加と数百年の時がたっても構造的には大差ないのかもしれません。


さて、江戸時代、裕福な商人や大名は別として、庶民は長屋と呼ばれる集合住宅に住むのが一般的でした。


長屋にもいろいろなタイプがあるようですが、九尺二間のスタンダートなものだと、現在の畳六畳程度の広さしかありません。カマドがある土間が一畳半で、部屋が四畳半。ここに単身者だけでなく、夫婦やあるいは小さな子供まで合わせた2~3人で、生活していたわけですから、超狭いです。現代なら学生でももっと広い部屋に住んでいます。


もっとも江戸時代なので、テレビも冷蔵庫も洗濯機もない。家財道具がほとんどないので、布団をたためば人間生きていくのに、そんなにスペースはいらないのかもしれません。


風呂はなく、トイレや井戸は共同、家賃は現代の感覚でいうと、数千円程度だったようで、ものすごく安い。


江戸は火事が多いということで、焼けることを前提とした長屋も相当貧弱なつくりだったと思いますが、住民の数が多くなれば、食事時には惣菜売が棒を担いて勝手に売りに来たりと便利な面もあったようです。


つまり、貧乏人でも数が集まれば、それなりの経済力を持つ団体となり、憧れの江戸に格安で住めたり、彼らを対象にしたサービスや商売が提供されるということです。


江戸時代ですらそうなのですから、それよりも遥かに豊かな現代において、確実な収入を持つ年金生活者が集まれば、下流老人でも比較的快適な住環境に住めるようになるかもしれません。

老後破産という陽炎 その15

超高齢化社会になっても、ネットの普及によって、高齢でもできる新たな仕事が続々と生まれて、年金の支給額が少なくてもそんなに悲惨な将来はやってこないんじゃないかという多少楽観的な想像をしています。


超長期的な株式市場が指し示すとおり、年々人類は豊かになっているのですから。


あともう一つ、楽観的な妄想として私が考えているのは、将来的には生活コストが今よりもずっと下がるのではないかということです。


例えば、今たとえ国民年金を満額掛けても年金だけではとても生活していけないから、年金掛けずに生活保護をもらった方が得だみたいな論調が一部でありますが、これは現在の短期的なトレンドであって、今後もそういう状況が続くとは限りません。


国民年金だけでもなんとか生活していけるような社会情勢になれば、生活保護の支給額も当然のように引き下げられるだろうからです。


同じような一つのトレンドとして、今なら公務員が人気の職種ですが、仮にまたバブルのような超好景気がやってきたとして、同級生が待遇も仕事内容も充実していく一方、単に自分より年齢が上であるというだけで無能な上司の方が給料が高い公務員社会で一生を終えて、「ああっ、公務員になってよかった」と本当に思えるでしょうか?


トレンドというものは常に転換しますので、自分の志向を踏まえて後悔のない選択をする必要があります。


さて、生活コストが将来的には今よりも低下していくのではないかという想像は、流行りの年金持って海外移住ということではなく、日本国内においての話です。


江戸時代の長屋のようなものが復活するのではないかと、私は妄想しています。

老後破産という陽炎 その14

クラウドワークスの決算説明資料では、2013年には215億円しかなかったクラウドソーシング市場が203X年には、10兆円超になるだろうと予測しています。


つまりネットでものを買うなんてことが想像できなかった時代から、車から不動産までなんでもネットで買うような時代になったようなことが労働市場でも繰り返されると考えているようです。


今のところクラウドワークスやランサーズなどで生計を立てられるほどの収入を得られる人は、ほんの極ひと握りの人たちだけでしょうが、20年後、30年後はどうかというと、ネットがなかった以前の生活を経験している身からすると、「現状では想像もできない何かが起こるかも……」と妄想するところはあります。


ネットで完結する仕事なら、80歳でも健康に問題を抱えていても、自宅で自分のペースで仕事をこなしていくことができます。


ひょっとすると、30年後の老人たちは、「82歳になっても10時間も働かないといけないなんて……。ワープアだ」とぼやきながら、キーボードをカタカタ叩いているかもしれませんが、少し時間を遡れば、80歳の人にできる仕事なんて昔はそもそもなかったんだよという話になるかもしれません。


余談ですが、労働とは異なりますが、私ももうどこにも雇われないくらいの年齢になったら、ネット専業古本屋とかやってみようかなと思っています。


基本的に本は自分が読むために買っているものですが、どこにも雇われないくらいの年齢になる頃には、小さい文字を読むのは恐らく困難になっていると思います。


本を売却して、老後の資金を作ると同時に身辺整理をするのもよいかと。





マクドナルドの藤田田さんの著作ですが、購入履歴を見ると私は五年ほど前に2000円くらいで買っています。当時ですら「中古なのに2000円もするのかよ。高いな。でも読みたいな」と思いながら買ったのですが、今のアマゾンの価格は9000円ぐらいになっています。


再販されなければ、私がしわくちゃの老人になる頃にはインフレとさらなる希少化でもっと値上がりしていることでしょう。


子供の頃に持っていた本で、なにげなく捨ててしまった本の中に同様なプレミア書籍になっているものが結構あります。


買えるときにはただの定価本や中古本なものが、入手困難になったとたんにプレミア価格になる。


インターネットのインフラ化によってこの傾向に拍車がかかったのは間違いなく、今後この傾向は強くなる一方だと思います。

老後破産という陽炎 その13

amatenというアマゾンのギフト券の売買を仲介するサイトがあります。


これはつまり金券ショップのネット版と言えますが、毎週のようにアマゾンで買い物をする私はここで値引きされたアマゾンギフト券を買っています。


ほとんど現金に近いアマゾンギフト券をわざわざ値引きして出品する人がいるのが信じられないのですが、私の乏しい想像力だと、金につまった人がクレジットカードのショッピング枠の現金化のためにアマゾンギフト券を買って売却するというようなことをしているのかなあと思ってしまいます。


実際にはいろいろなアマゾンギフト券の入手経路があるのでしょうが、別に理由は分からずとも、安くアマゾンギフト券が買えるという現実に満足しています。


amatenはアマゾンギフト券の市場が四六時中立っているようなもので、例えばクリスマス前などギフト券の需要がタイトな時期になると、価格が値上がりし、逆に売り手の方がタブつくと値下がりします。


私は大体4パーセント引きくらいを目安にアマゾンギフト券を買って自分のアカウントにストックしています。つまり、1万円分のアマゾンギフト券が9600円以下で買えるときに買っておくといった感じです。


アマゾンギフト券の有効期限はアカウントへの登録から一年のものがほとんどですが、私の場合は間違いなく使いきってしまうので、本当に現金値引きに近い感覚のものがあります。





さて前回のブログ記事を書いたときにアマゾンでブラックニッカの4Lは3650円でしたが、今見ると、3785円に値上がりしています。


仮にアマゾンギフト券をamatenで4パーセント引きで購入していたとすると、今アマゾンでブラックニッカを買っても3634円となり、うちの近所のドラックストアよりも依然として安い。


ネットでものを買うのが信じられなかった時代から、なんでもかんでもネットで買う時代になってきているとまさにこのささいな事例からでも感じます。


さて、多少話が周り道になりましたが、クラウドワークスは、このEC市場の拡大と同じようなことが労働市場でも起こると考えているようです。

老後破産という陽炎 その12

若い時には酒など付き合いの場でしか飲まなかったのですが、おっさんになってから、家でも酒を飲むようになりました。


この変化の理由はよく分かりませんが、アルコールを取ると、血管が広がる感覚があり、寝起きなど明らかに疲労が取れている感じがあるので、少量のアルコールは健康にいいのではないかと思っています。


健康マニアの徳川家康も薬品でも飲むかのようにちびりちびりとお酒を飲んでいたとかなんとか。


私の場合、最初はビールを飲んでいたのですが、蒸留酒だと開栓後もすぐには劣化しない、つまり飲む量を調節できるので、ウイスキーを常備して飲むようになりました。


ワープアなので、ブラックニッカの4Lを買って、700mlの小瓶に漏斗で移して、二ヶ月以上かけて飲んでいます。空き缶とか出ずにペットボトル一つなので、ゴミ処理も簡単です。





さて、このブラックニッカの4Lですが、アマゾンだと今送料無料で3650円です。アマゾンの価格は変動するので、100円くらい高くなっているときもあるのですが、3650円だと、近所のドラックストアよりも30円安いんです。


田舎で激安店とかないので、普通のスーパーだと、どでかいブラックニッカの4Lなんて置いてなかったり、ずっと値段が高かったりします。


つまり3650円なら、自分が買いにいける一番安いリアル店舗よりもさらに安い。しかも配達付きで。


田舎なので、移動は常に自動車です。リアル店舗に行くにはガソリン代、つまりお金がかかります。単身者で受け取りが難しいというのでなければ、絶対に配達してもらった方が得ですよね。


では、ブラックニッカの4Lをいつもアマゾンで3650円で買っているかというと、実際にはもっと安く買っています。

老後破産という陽炎 その11

クラウドワークスの決算説明会資料では、インターネットを通じた商品の売買、すなわちEC(イーコマース)市場の取引額が1998年の650億円から、2013年の15.9兆円に拡大したと述べています。


15年で約25倍近くになったということになりますが、これは私の生活実感を振り返ってみてもそうだろうなと感じます。


1990年代後半、ネット接続が時間課金されていた頃には、時間が気になっておちおち買い物できるわけがなく、私もこの時期にネットで買い物した記憶はほとんどありません。


その後、ADSLなどの常時接続が当たり前になり始めた2000年代前半になると、結構いろいろなものをネットで買い始めた記憶があります。


おそらくEC市場が拡大し始めたのはこの時期からではないでしょうか?


それから、10年以上たった2016年の今だと、もうリアルで支払う金額よりもネットで支払う金額のほうが私の場合は大きくなっています。


私の場合、一番大きな消費(投資)は書籍代金で、ブックオフなどのリアル店舗でも買いますが、アマゾンなどのネットで買う金額のほうがはるかに大きいです。


また、多少値の張る家電製品をリアル店舗で買ったのは、もう思い出せないくらい昔の話です。最初こそリアル店舗で見て、ネットで買うというような比較作業をやってましたが、もう最近はアマゾンのレビューだけ見て買ってしまいます(笑)レビューが100以上もあったら、リアル店舗で得られる外観情報だけよりもそちらの方が参考になります。


結局、私の場合、田舎在住ということもあってか、リアル店舗のほうがネットより安かったケースが一度もなかったので、比較作業自体面倒くさくなってしまったのでした。過去、数多く購入したものの中には、リアル店舗のほうが安かったものもあったかもしれませんが、それは極一部の例外的なケースであり、トータルでは時間とお金の両方を節約できたと思っています。


さらに、最近はなんでもない食料品までもネットで買い始めたのが、自分にとっては衝撃的になっています。

老後破産という陽炎 その10

ここ30年くらいで起こった劇的な変化というとパソコンとインターネットの普及だと思います。


私がそれらを使い始めたのは、1990年代後半なので、普通の人に比べると、かなり早い時期だったと思います。


当時のインターネット接続はまだASDLもなく、プロバイダの電話番号にかけてつなぐダイヤルアップ接続で、深夜の時間帯なら選んだ電話番号への接続が定額になるテレホーダイというサービスを使ってみんな眠たい目をこすりながら、ネットサーフィンしていた時代です。


深夜時間帯を過ぎると、通常の電話料金を請求されるため、


「電話代が何万円にもなっちゃったぜ」


とかいっていた知り合いもリアルにいた時代です。


今なら動画もスイスイ再生できますが、当時は画像一つ開くのにも、じいっと身動きせず待つことも度々ありました。


当時、私が初めて買ったノートパソコンは本体だけで30万円くらいで、メモリやプリンタなどの周辺機器を合わせると40万円は超えていたような記憶があります。


今我が家はNTTのフレッツ光回線を引いていて、月額5000円くらいで常時接続ですし、今度私が買おうかと思っているパソコンは三万円台です。


(スマホよりノートパソコンの方が安いってなんか変じゃないですか?)


二十年足らず前のことですが、もう完全に別世界の感があります。費用は十分の一になったのに、利用価値は十倍になったくらいの印象があります。


さて、その間に起こったことと言うと……。

老後破産という陽炎 その9

最近は何のブログだか分からない記事ばかりですが、一応株式投資がメインのブログです。


クラウドワークス(3900)の株式を少し持っているのですが、毎度のごとく半値どころではない含み損を抱えています。


赤字上場だったので自業自得ですが、どうも今後web上のやり取りだけで完結するような仕事がどんどん増えていくのではないかと思っています。





クラウドワークスを立ち上げるまでの経緯が自叙伝風に書かれていて、web上でのお仕事マッチングサイトであるクラウドワークスの概要もよくわかります。


株式を買うついでにクラウドワークスに登録もしてみましたが、正直まだまだ人多くして仕事少なく、単価も安し、といった感じで、ほとんどの人にとってはまともな仕事になりそうな感じはありません。


株式を買うのも時期尚早だった感じがします。


ただ、クラウドワークスの決算説明動画などを見ると、その将来性には確かに説得力のあるところもあります。

老後破産という陽炎 その8

医療技術の発展は実はそれほど現代人の長寿化に貢献してなくて、それよりは栄養状態の改善とか重労働からの解放の方がインパクトがあったのではないかと最近は思っています。


なぜなら古代から100歳ぐらいまで生きる人は、現代ほどではなくてもいましたし、医療技術が発展したおかげで、100歳生きていた人が150歳まで生きられるようになったというような話は聞かないからです。


私の印象だと、古代では僧侶に長寿者が多いと感じています。徳川家康の知恵袋だった天海は数えで108歳まで生きたとされていますし、中国で古典を研究していたときに禅僧に長寿者が多くて、「100歳?一千年以上前にホンマにそんなに長生きできたんかいな?」と当時は疑問に思った記憶があります。


どうも古代から現代のような医療技術がなくとも今の最高長寿者と同じくらい生きられる人はいたようです。


つまり、今後医療技術が発展することによって、さらなる不老長寿が実現するという話は結局実現しなくて、100年後も200年後も、はたまた1000年後でさえも人間の最高長寿は100歳あたりのままかもしれません。


結局何が言いたいかというと、私が感じた雇われで働く上限は75歳あたりだろうということが、人間の寿命が150歳や200歳になったりしないのと同じように、今後も大幅に伸びたりしないのではないかということです。


では労働可能年齢が75歳よりももっと伸びるのではないかという私の妄想はどういうことかというと、既存の仕事の話ではなく、人間の最晩年まで出来るような新しい種類の仕事が今後生まれるのではないかということです。
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