一番身近で簡単で確実に儲かる節約という収入源は、自らの資産を増やすだけでなく、ありとあらゆる業界の営業マンを死滅させるほどの破壊力があります。


しかし、同時にもっとも利益を出すのが難しいビジネスもまた節約です。


なぜなら節約にはもうこれ以上できないという限界はないからです。


乾ききったぞうきんのように見えてもまだまだ絞ることができる。


これに気づいたのは、詐欺と自身のミスによって転職するはめになり、収入が激減したあとのことでした。


それまでいかに会社の看板と力で給料をもらっていたか身にしみて分かりました。


給料をもらえるのはすべて会社のおかげ、自分の力では収入を増やせない以上、自然節約の方に注意が注がれるようになりました。


すると、それまで自分がいかに浪費をしていたかが白日の下にさらされてきました。


今となっては苦笑するしかない話ですが、それまで私は自分のことを「倹約家」だと思っていたのです。