複利の法則が発動する金融商品は時代と状況により変遷します。


『ナニワ金融道』には肉欲棒太郎というイケイケの地上げ屋が出てます。彼と彼の妻になるOLがバブル期に交わした会話(第138話)が参考になります。


ナニワ金融道(6) (講談社漫画文庫)ナニワ金融道(6) (講談社漫画文庫)
著者:青木 雄二
販売元:講談社
(1999-05-11)
販売元:Amazon.co.jp



彼女は専有面積65.42㎡のマンションが8500万もすることに疑問を持ちます。


「このマンション、家賃は年せいぜい年180万程度しかとれない。一方、8500万を銀行に預けたら、年利5%として、425万円の利子が見込める」


「値上がりするという期待感だけで、マンションの価格が8500万円にもなっているが、もし不動産が値上がりしないなら、誰もこんな価格では買わないのではないのだろうか」


と。


彼女は何かちょっと変だということに気づきました。一方、不動産のプロである肉欲棒太郎は彼女にまともな回答を返すことができませんでした。


さて、この当時に銀行に貯金しておけば、元本保証の複利5%で資産を増加させることができました。


一方、不動産は銀行貯金よりも利回りが悪く、その後の暴落による本体価格の評価損も相当な金額になったことでしょう。


今、巷には不動産投資を勧める書籍が溢れかえっていますが、不動産なら常に安全かつ確実であるというわけではないことは、過去の歴史を見ても分かります。


とはいえ、今の定期預金の金利を見ても分かるとおり、銀行への貯金は既に複利の金融商品とは言えない状況になってます。


ではどうすればいいのか?