それは城壁を攻めたてて落城寸前のところまでいったとしても、一度帰ってしまったら、振り出しに戻るからです。


守備側の兵士たちの体力と傷は回復し、城壁も再度補修されてしまう。


「考えておきます」


なんて言われて素直に帰って、連絡の来たためしなどあるわけない。ぐらついている今このときが最大かつ最後のチャンス。ゆえに最初の訪問で私たちがハンコをつくまで粘りに粘り続けます。


さて、英会話教室といえば、ひと昔前にNOVAの経営破綻なんかがありました。


英会話教室全般、高額の複数回数のチケットを買わされたが解約できないと社会問題にもなりました。


(現在はどうも解約できるようですが)


さて、世間知らずでウブな大学生を狙った英会話教室の勧誘に私もハメられてしまいました。


ローンを組んだのは後にも先にもあのときが最後です。


とはいえ、私はそれでもがんばって200レッスンの半分以上を消化したのですが、ほんの数回しか教室で見ない生徒はかなり多かったです。


つまりかなり多くの学生が数十万のローンを抱え込んだだけで利用していないという状況だったと思います。


そもそも、生徒がみんなまともに受講したら、教室に人が溢れかえって大変なことになる、今から思えば笑ってしまうような英会話教室でした。


そして、勧誘のおねーさんのセールストークはキテレツそのものでしたが、まあよくこんな知恵をつけた人間がいたものだと、今思い返すと感心します。