駆け足で『影響力の武器』の内容をまとめてみましたが、まだまだほんのごく一部です。今後折りをみて追加していきます。


さて、今回取り上げた内容を元にすると、具体的にどういう風なセールス手法が展開されるのでしょうか?


おそらくこんな感じになります。


無料や格安で良い商品をもらってしまい、詐欺師に対して無意識のうちに恩義を感じるようになる。(報恩の法則)


何度かそれが繰り返されるうちに、最初あった詐欺師に対する不信感がどんどん柔らいでいく。(慣性の法則)


おまけに彼の話はとても面白く、好感の持てる人物である。(好意の法則)


そうこうするうちに、超高額の商品を勧められて、少し不安になるが、購入者の絶賛の声をいくつも聞かされて、欲しくなってくる。(社会的証明の法則)


その商品が期間限定、数量限定のものであると聞かされて、いてもたってもいられなくなってくる。(希少性の法則)


最後には、著名人の推薦まであることに安心して、とうとう買ってしまう。(権威の法則)


とまあ、こんな感じでしょうか。ここでは6個のトラップがしかけられていますが、どれも人間の行動本能に基づいたものですので、これだけ多層的にしかけられてくると、素人が逃げ切るのはなかなか難しいです。


でも一つだけ効果的な魔法の言葉があります。この言葉を羅針盤としてしっかりと心に刻んでおけば、一見複雑に見えるトラップを単純化することができます。


その言葉とは?


「この世にうまい話があるわけがない」