カモネギFX

株式投資、FXデイトレード、古書収集などをド田舎で行っている資産運用ブログです。

2014年05月

中国切手トレードは成立するか? その1

ヤフオクではものすごい数の中国切手が夜な夜な売買されています。


あたかもミニ株式市場のように活発な状況です。


昔から中国切手を集めるコレクターが日本には数多くいたこと、また近年の中国経済の発展によって、日本に散らばっている中国切手を逆輸入しようとする中国人が増えたことなどがその活発な取引の原因のようです。


骨董品の数多く存在する中国では、これを投資の対象としてみる視点は日本よりもはるかに濃厚です。その中で中国切手も代表的なカテゴリーの一つです。


株式や為替のように活発に売買される中国切手……。


トレーダーの原義は売買することです。


中国切手を売買して利鞘を取ることはできないか?

僕がデイトレをあきらめた理由 その2

ちょっとネットを検索すれば、派手に儲けているデイトレーダーのブログは数多く見つけることができます。


そういう方はそれでいいと思いますが、自分のような人間が同じことを真似しようとしても一生を棒に振るだけなのではないか?


亀が鷹のまねをしても、絶対に飛べるわけがありません。体内に組み込まれたDNAが違うからです。


しかし、亀は亀で、ものすごく長生きできたり、海に潜ったりできたりと、鷹にはできないことができたりもします。


つまり鷹の生活を羨むのではなく、亀なら亀の特性を生かした生活をするべきです。


そこで考えるのは、何かダボな自分にもできるデイトレードのようなものはないかということです。


派手に儲けることはできなくても、時間の経過と取引回数の増加にともなって、知識と経験がどんどん蓄積されていくようなトレード……。

僕がデイトレをあきらめた理由 その1

日々、トレードを繰り返しても、知識と経験が積み重なっていく気がしなかったからです。


去年の三月くらいは一番多いときで30枚くらいの規模でドル円のデイトレードをやってました。


増えたり減ったりを繰り返しながら、月末時でも20万円くらいの利益が残っていて、


「おおっ、これでワープア脱出できるるううう!」


とか妄想してましたが、翌月、翌々月くらいで利益をほとんど吹き飛ばしてしまいました。


今から思うと、よく30枚ものサイズでトレードしていたなと思いますが、積み重なった利益の範囲内で枚数を増やしていったので、あまり危機感を感じなくなっていました。


しかし、結局勘頼みのトレードで、少し利益が積み重なったと思うと、あるとき積み木を崩すように一気にそれを吹き飛ばしてまう。


昨年の後半にデイトレからスイングトレードに変えても、結果は似たようなものでした。


「こんなこと繰り返して、本当に継続的に利益が出せるようになるんだろうか?」


自分のトレードの場合、何の戦略もなくただのギャンブルに近いものがあるのを感じずにはいられませんでした。


となると、思い浮かぶのは、20年後、禿げ散らかしたヨボヨボの自分が


「デイトレで勝てばワープア脱出できる!」


と充血した目でモニターに向かっている姿……。


これは恐ろしい未来の姿です。

中国銀元収集 その1 広東省貳毫銀幣(2)

前回の記事の写真だと、一番左側の2枚が贋物になります。これくらいの解像度の写真ではよく分かりませんが、実物は質感、触感、音、すべて全然違うので、すぐ分かります。

guangdong4












guangdong5












本物だけのショット。


贋物を掴んでしまうリスクを恐れず買い進めていけば、どんどん経験値がたまります。


それにしても銀貨というのは、非常によい音がします。


昔の人たちも、手のひらの中で銀貨をシャリシャリと、もてあそんでいたことでしょう。


guangdong6












特に希少な銀貨でもありませんが、90年前の人たちが使っていた輝きが自分の手の中にあるのは非常に心地よいものです。


とまあ、こんな感じで中国銀元収集を始めました。

中国銀元収集 その1 広東省貳毫銀幣(1)

骨董収集と贋物は切っても切れない関係にあります。丁福保と陳存仁の古銭投資が成功したのは、明らかに贋物が混じっていると知りつつも、本物の方がはるかに多いと判断して古銭を買い進めたことにありました。


つまり贋物を買ってしまうという失敗を少しも恐れず、自ら望んでリスクを取った。


なんとここにもチューリッヒの公理が横たわっています。


さて、自分も細々と中国銀元収集を開始したのですが、早速贋物を掴んでしまいました。


guangdong1











guangdong2












これは広東省で発行された本物の貳毫(0.2元)銀幣です。この年度の発行量は膨大なので、ほとんど希少価値はありません。ヤフオクでも数百円で転がっているのをたまに見かけます。


guangdong3












さて、こちらの9枚のうちには早速掴んでしまった贋物が2枚混じっています。どれでしょうか?

古銭投資の実例 中国近代編 その6

現代においては古銭はアンティークのカテゴリーとして完全に定着してしまっているので、同じ成功例は二度とは繰り返されません。


ただ歴史は繰り返すので、似たような現象は何度も世界で起こっています。


思えば、日本において本多静六翁が自身の専門知識を生かして、二束三文で地方の山林を買いあさったときにも、続々と売り手が列をなして殺到してきました。


需要と供給のバランスが崩れているときには、バカみたいに安い値段でも売り手の方から買い手を探してやってきます。


これは昔話の世界でしか起こらない話ではありません。


丁福保にとっての「古銭」、本多静六翁にとっての「山林」、それに類するような投資対象が現代の私たちの身近にも潜んでいるはずです。


それはあまりにも身近にありふれていて安いものなので、私たちはそれに気づかないのです。

古銭投資の実例 中国近代編 その5

全国各地の古銭を買い集めて出来上がった古銭のコレクション「泉品宝鑑」、試しに上海の骨董市場へ12セット、240元で売りに出すと、三日の内に売り切れてしまいました。


この後も二ヶ月ごとに10セット、8セットと売りに出すと、供給量が有限なのは明らかなため、その価値も徐々に上がり始めました。


これに留まらず、外国の博物館に「泉品宝鑑」を売りに出したいと思いましたが、海外にどれくらいの博物館があるのかよく分かりません。


そこで各国の領事館に『古銭大辞典』を一部贈呈するとともに、「貴国の博物館にもこの書籍を贈呈したいから、各地の博物館の住所を教えてもらえないだろうか?」という手紙を送付しました。


こうして世界中の博物館の住所が分かった二人は、『古銭大辞典』をそれぞれの博物館に贈呈するとともに、古銭コレクション「泉品宝鑑」の見本チラシも送付しました。


その販売価格は400元にまで引き上げられていました。


さて、最終的に世界中の博物館に一体どれくらいの「泉品宝鑑」が売れたのか、陳存仁は丁福保に詳細を尋ねなかったので、具体的な金額までは分からなかったそうです。


ただ、丁福保が虹橋路に土地を買ったのはこの古銭の売買益によるもので、後にその土地には病院が建設されました。


多くの骨董商が「小さな売買」と馬鹿にして省みなかった古銭にも理財の道が潜んでいたことが、この事例からは分かります。

古銭投資の実例 中国近代編 その4

上海近郊での古銭の買取に成功した丁福保と陳存仁は、友人に依託して、全国各地で同じように「真贋問わず、根こそぎ買う」という方法を繰り返しました。


すると、膨大な量の古銭が集まるとともに、中には丁福保でも時代の判別ができない古銭さえ混じっていました。


それもそのはず、無差別に買い集められた古銭の中には、日本や高麗、ベトナム、タイなどの古銭まで混じっていたのです。


このように予定外の収穫もありつつ、膨大な量の古銭が集まりましたが、結局、そのうちの大部分が本物であり、偽物や模倣品は少量でした。


丁福保は集まった膨大な古銭を利用して、「泉品宝鑑」という古銭のコレクションを作成しました。


そのうち大部分が集められた本物の古銭で、一部には複製品を作って古代の未収集品の不足を補いました。


もちろんすべてが贋物と疑われないように、取り扱い説明書には複製品と本物の区別を記載しました。


こうしてできあがった古銭のコレクションを再び骨董市場に売りに出すことにしました。

古銭投資の実例 中国近代編 その3

その骨董市場には数十軒の骨董商がいたのですが、この噂を聞きつけて、続々と古銭を売りにやってきました。


そのすべてを買いつけると数十キロはあり、なかには本物も偽物もありとあらゆる形状の古銭が含まれていました。


また古銭収集はこれでは終わらず、この日以降、骨董商は毎日のようにあちこちで古銭を買い集めては、二人の元へ売りにやってきました。


一方、古銭の収集が続く中、丁福保はそれらの鑑定を行いました。


すると、唐、宋、元、明、清とありとあらゆる時代の古銭が含まれていました。唐、宋、元のものは少ないけれど、明のものはかなりあり、清代に至っては十三代の年号のものがそろっていました。


また、古銭の中に槍の矛先のようなものまで混じっている。丁福保はそれを古代の武器ではないかと思い調べようとしていたところ、友人の学者がその実物を見て、こう言いました。


「わざわざ本で調べなくてもよい。私がそれを五十元で買おう」


「古銭の買取に莫大な費用がかかっている。予算には限りがあるから、あなたが欲しいのなら譲りましょう。でも私はこれがなにか知りたいのです」


「これは戦国時代の矛先です。非常に珍しいものです」


このように予想外の収穫までありました。

古銭投資の実例 中国近代編 その2

当時、古銭はまだそれほど重視されておらず、骨董市場での値段は極めて安いものでした。


一般の人は古銭の分別もできず、唐、宋、元、明、清の古銭がごちゃまぜにされて売られているような場面はいたるところにありました。


陳存仁を連れて骨董市場のやってきた丁福保は、なじみの骨董屋の主人にこう言いました。


「こちらの若者は古銭を大量に購入したいと考えているんじゃが、なんてことはない、ちょっと特別な方法で買いたいと思っているんじゃよ」


「古銭の売買は小さな商売です。先生はどうなされたいんで」


骨董商の問いかけに陳存仁はこう答えました。


「私は古銭のことがさっぱり分かりません。そこで、古銭の種類、さらには本物と偽物を問わず、そっくりそのまますべて買いたいと思うのです」


「なるほど。それもいいでしょう。いま銅の価格が一斤(約600g)当たり、五角二分です。銅の価格の二倍ではどうですか?」


「それでいいです」


こうして、陳存仁と丁福保はその骨董屋にあった古銭をすべて買い取ってしまいました。


しかし、このあと大変なことになりました。
最新コメント
バナーエリア

脂硯斎書房