カモネギFX

株式投資、FXデイトレード、古書収集などをド田舎で行っている資産運用ブログです。

2015年08月

しばらくお休みします

書きかけの記事がありますが、身辺多忙につき、しばらくブログ執筆をお休みします。


時間の経つのは早いもので、更新しなければ、1日のアクセス数が20もない独り言に近いブログを丸三年も書き続けてきたようです。


長く書いていれば、一休みする時期もあるかと……。


さて、更新停止前の最後の話題はこちら。


ガソリンスタンドの店員が株式投資で9.7億円の遺産を残す。



英文の記事を見ると、おじいちゃんの写真も出てきます。


「お金を使わずに死んで、かわいそうな人だ」


という意見もあるようですが、それはちょっと違うんではないかと思います。


例えば、任天堂の故山内会長は莫大な資産を残して亡くなりましたが、誰も「お金を使わずに死んで、かわいそうな人だ」とは思わないはずです。


故山内会長は贅沢をするのが趣味ではなく、事業拡大に情熱を傾けたのであって、自らが築いた資産を使い切るということには、何の関心も持たなかったことと思います。


スケールの違いこそあっても、リードおじいちゃんも自分が投資した企業がどんどん成長して社会貢献していくのを楽しんでいたのであって、贅沢するために投資していたのではないと思います。


もし贅沢を味わうためなら、両者は生前もっと早く方向転換して、その遺産はどちらもここまで大きくならなかったことでしょう。


さて、リードおじいちゃんの遺産は、地元の病院や図書館に寄付されたそうですが、「お金を使わずに死んで、かわいそうな人だ」という人々のほとんどは、彼以上の贈り物を残さないことでしょう。


つまり、故山内会長のような遺産を残すことは誰にでもできることではありませんが、リードおじいちゃんになら誰でもなれる可能性があるということです。


故山内会長は無理でも、人生最後の日はリードおじいちゃんのように迎えたいものです。


なぜなら彼は最後の日もそれまでの日々と全く同じように非常に満ち足りた気分で過ごしたに違いないと思うからです。

国際格差は蜘蛛の糸 その3

私が初めてインターネットを使い始めた1990年代後半には奇特な個人のHPが細々とあったりするくらいで、ブログサービスもまだ始まっていませんでした。フェイスブックどころでなく、mixiだってまだ当然ありません。


その後、ADSLなどの常時接続が普及し始めた2000年代前半になって、今日よく使っているようなサービス、アマゾンやネットバンクにネット証券などが一般的に普及し始めました。


それからまた十年くらいの時間が過ぎて、今ネット上にある情報量というのは、1990年代、2000年代に比べると、とてつもなく巨大になっています。もはやネットはありとあらゆる知識を学べる総合大学のようです。


少し前にホリエモンが「今なら高校、大学行かない」みたいなことを言っていたようですが、自宅から通える高校はともかく莫大な費用を使う大学進学って、本当にそれだけの投資効果があるのかなっと思います。(正直、大学進学はもう四民平等になってしまった現代における家柄・門閥の機能くらいしかはたしてない)


今、私が18歳なら、なんでもいいからすぐに働いて株式投資を始めるか、あるいはベトナムにでも留学して、国内の大学に進学した場合にかかる費用との差額をベトナム株投資に回したい。


ハーバード大学で勉強したからといって、1日が48時間になるわけではありません。ハノイでいようが東京でいようが、1日は誰でもどこでも24時間。


ならば、庶民階級の出身としては、日本で奨学金という名の借金を背負い、アルバイトに追われ、ろくに勉強もしないまま大学を卒業してしまうという内容の薄い大学生活を送るよりかは、割安な新興国の大学で仕送りだけで優雅に暮らし、将来需要急増が間違い現地語をみっちり学び、さらには有望投資企業を品定めして、実際に投資する。(日本円では小遣い程度でも現地人の月収!)おまけに割安な現地のアンティークを日本に買って帰る。


こんなことをしようとすると、大半の人には日本の就職ルートを外れちゃうからやめたほうがいいよと言われるでしょうが、こちらの大学生活の方が、遥かにローコストかつ投資的な学生生活で楽しそうです。


レアケースでしょうが、学費6000万円かけても無職になるハーバード卒業生だっています。結局、学歴そのものは収入とは直結しません。


学費6000万円かけて無職のハーバード卒業生


ならば、富裕層は別として、庶民階級なら大学進学では、名よりも実を取るという選択もあってもいいと思います。


(なぜ自分が18歳のときに中国でそれをできなかったのかと今なら思うのですが、当時の情報環境だと親戚のおじさんに邱永漢さんでもいないと、独力でそんなことを思いつくのは不可能です)


大分話が脱線しましたが、タイでブラブラ生活したらいくらぐらいお金かかるのかなーと思って、「タイ ひきこもり」なんてキーワードで検索して、簡単に個人ブログがいくつも引っかかり、ブログ内のリンクをたどっていけば、さらに芋づる式に情報が見つかるなんていうのは、あくまで今日の常識であって、20年前なら大型書店にいって家捜しするように本を探したとしても、かゆいところに手の届くような情報は見つからない可能性が高かったのです。


広告が1クリックされるだけで、100円払うといったグーグルの登場が、ブログの大洪水という情報革命を起こした後の世界に今の私たちは生きています。


さて、次回は日本語の経済価値についてです。

国際格差は蜘蛛の糸 その2

邱永漢先生は日本統治下の台湾に生まれ、その後日本に留学、戦後はまた台湾に帰国するも香港に亡命、香港で若くして富豪の仲間入りをした後は、ビジネスや旅行で世界中を飛び回ることになりました。


こういう経歴のため、邱永漢先生は様々な国際格差を実地で知ることになり、日本のバブルの頃に書かれた著作にはいかに当時の日本の物価やサービスの値段が国際的に見て法外なものかを書いたものがたくさんあります。


では、邱永漢先生のように金持ちかつ時間に余裕のある人でないと国際格差を知る機会はないのでしょうか?


実はその機会はものすごく身近にあります。もちろん氏と同じレベルはとても無理でも、ほとんどタダ同然でそれを知る機会は、「日本人」なら誰にでも開かれています。


以前の記事でも書きましたが、それはネット上の他の日本人の海外生活経験の情報を参考にすることです。


「ああっ、海外に行っている日本人のブログを読んだりすることね。これはまたしょーもないアイデアをわざわざ書いたりできるね、ちみは(笑笑)」


とモニタ越しに失笑する人々の姿が目に浮かぶようですが、これをしょーもないアイデアに感じてしまうのなら、そのこと自体が、私から言わせれば、歴史も国際格差も何も分かっていないということになります。

国際格差は蜘蛛の糸 その1

サウジアラビアのファハド王子(Fahd al-Saud)が仏パリ(Paris)郊外のディズニーランド・パリ(Disneyland Paris)で豪遊し、3日間で1500万ユーロ(約19億5000万円)を使ったそうです。


サウジの王子、ディズニーランドで19億使う! 海外の反応。


2年前の記事なので、今のレートだと20億円以上になります。


20億円も株式や不動産を買えば一生安泰だろうに、なんてアホなことをする王子だ、というのは庶民の感覚でしかなくて、この王子様は20億円がはした金に感じるくらいの資産や収入があるのでしょう。


世界一高い車は?2014年版「高級車ランキング」トップ



自動車には全然詳しくないのですが、世界には1億円を超える高級車もさほど珍しくないようです。中には51億円で売買されたアンティーク車もあるとか。51億円といわず、1億円でもアパート一棟買いすれば、セミリタイヤできるんじゃないかというのもこれまた庶民的感覚かもしれません。


結局、浪費や贅沢品には上限というものがないので、自由に使えるお金があれば、人はいくらでも使うことができます。どんなに収入が多くてもそれ以上に使ってしまえば破産してしまうというのは、古今東西、普遍の真理です。


さて、スマホゲームに100万円課金なんてことは、ネットで検索すればわんさか出てくる話なので、日本だとありふれた浪費の一形態でしょうが、もし、バングラデシュやネパールの庶民がこの話を聞いたらどう思うでしょうか?


「62万タカ(82万ネパールルピー)を使って、仮想のゲームで遊んじゃった」


正直、私がバングラデシュやネパールの一庶民というわけではないので実感はわかないのですが、世界の富豪の浪費話を聞かされたワープア日本人と似たような感想を抱くのではないのでしょうか?


「それだけあれば、もう苦労せずとも生計の道を立てられるプランがいくつも思い浮かぶ」


ここにも国際格差という格差社会があります。


これまで述べてきたように過去の歴史を知ることは投資のヒントを得る上で大きく役立ちそうですが、それに加えて、世界の格差社会を知ることにも大きな投資のヒントがありそうです。


なぜなら、どうみても日本国内の格差よりも日本と海外との間の国際格差の方が大きいからです。


日本の下流は世界の下流にあらず。


ここに地獄に垂らされた一本の蜘蛛の糸があるような予感がしています。
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