投資ではなくて、消費してしまうのも一つの手だと思います。


卑近な例ですが、私の住んでいるような田舎だと車は生活必需品です。一家に一台ではなくて、成人だと一人一台がけっこう普通です。


さて、そうなると車の買い替えの需要は何年かに一度は必ずやってきます。


車の価格は好景気になろうが不景気になろうがそんなに変わるものではありません。


好景気になれば高級車がよく売れたり、不景気になればエコカー補助金とかが出たりはするでしょうが。


一方、株式はバブルから大不況に転落すれば、2分の1、3分の1はごく普通、甚だしい企業に至っては10分の1にまで下落するものも珍しくありません。


つまり大不況のときに株式市場に現金を放り込むと、2倍、3倍は普通、果ては10倍になることも珍しくないということです。


不況になったからといって、半額にすらならない車の買い替えを景気の大底で行うのはかなり損です。


もっとも買ってる人は「エコカー補助金出てラッキー!」とか思ってるかもしれませんが、同じお金でトヨタの株式を買って数年寝かせておけば、タダで新車が手に入るか、同じ金額のトヨタの株式が手に入ります。


株価が2倍になるとはそういうことです。


将来必ずある大きな消費は景気の良いときに前のめりで終わらせておき、不況時に集中投資できるような体制を整えておくというのが理想的です。


考えればいろいろ出てきそうです。例えば住宅のリフォームとか。「リーマンショックで仕事ないから、うちは半値でもやらせてもらいます」なんて工務店はありません。


こうしてみると、すべてのものがバブルと大不況の間で激しく価格変動するわけではないことが分かります。


そのあたりをうまく観察すれば、資産形成の一助にはなりそうです。