日本人の歴史小説家というと、司馬遼太郎が超有名ですが、司馬遼太郎というペンネームがどこからきているかごぞんじでしょうか?


これは中国の漢代の歴史家、司馬遷に由来があります。


司馬遼太郎のwikiにも書いてありますが、司馬遷に遼(はるか)に及ばざる日本の者(太郎)という意味なんですね。


司馬遼太郎がそれくらい言っても少しも謙遜とは感じないくらい司馬遷の歴史家としての功績は偉大です。


その死後2000年以上たった現代でも中国人が一番読んでいる歴史書はおそらく『史記』でしょう。


司馬遷についての薀蓄を書き出すと、延々と止まりそうにないので止めておきますが、司馬遷の歴史家としての業績は古代から自身が生きた漢代までの歴史を一手にまとめ上げた『史記』に凝縮されています。


その『史記』の中でも一番精彩を放つと言われるのが、列伝部分、古今の様々な人物の英雄譚を語ったところだとされています。


今回取り上げるのは、その中でも貨殖列伝です。


貨殖とはざっくり訳すと財産を増やすこと。


つまり司馬遷はあまり歴史の表舞台に出てくることはないただの民間の大富豪になった人々についてもその歴史を記したのです。