戦国時代の魏の文候のとき、李克という人物は土地の生産力を最大限に高めることによって富国強兵を成し遂げました。一方、のちの恵候のとき、白圭という人物は時勢の変動をじっと見守ることによって莫大な利益を上げました。
つまり、他人の捨てるものを自分は取り集め、他人が集めるものを自分は逆に与えてやるということをやりました。
例えば、豊作の年には穀物を買い集めて、生糸や漆を売りに出す。繭がよく出来た年には絹や真綿を買い集めて、穀物を売りに出すといった具合。
また、飲食や衣類も質素にし、下男たちと苦楽を共にし、そして好機を逃さぬことは、あたかも猛獣や隼が飛びかかるかのよう。
白圭が言うには、自分の商売のやり方は、太公望の政略や孫子の戦略と同じところがあり、時勢の変化を見抜く力のないもの、決断する勇気に欠けるもの、仁徳のないもの、決めたことをやりぬく意思の力の欠けたもの、そういう人たちには自分のやりかたを学びたいと言っても決して教えないのだという話。
李克を勤勉な労働者と見ると、白圭は完全な逆張りトレーダーです。
人間社会の構造は古代も現代もさほど本質的には変わらないのかもしれません。
つまり、他人の捨てるものを自分は取り集め、他人が集めるものを自分は逆に与えてやるということをやりました。
例えば、豊作の年には穀物を買い集めて、生糸や漆を売りに出す。繭がよく出来た年には絹や真綿を買い集めて、穀物を売りに出すといった具合。
また、飲食や衣類も質素にし、下男たちと苦楽を共にし、そして好機を逃さぬことは、あたかも猛獣や隼が飛びかかるかのよう。
白圭が言うには、自分の商売のやり方は、太公望の政略や孫子の戦略と同じところがあり、時勢の変化を見抜く力のないもの、決断する勇気に欠けるもの、仁徳のないもの、決めたことをやりぬく意思の力の欠けたもの、そういう人たちには自分のやりかたを学びたいと言っても決して教えないのだという話。
李克を勤勉な労働者と見ると、白圭は完全な逆張りトレーダーです。
人間社会の構造は古代も現代もさほど本質的には変わらないのかもしれません。