医療技術の発展は実はそれほど現代人の長寿化に貢献してなくて、それよりは栄養状態の改善とか重労働からの解放の方がインパクトがあったのではないかと最近は思っています。


なぜなら古代から100歳ぐらいまで生きる人は、現代ほどではなくてもいましたし、医療技術が発展したおかげで、100歳生きていた人が150歳まで生きられるようになったというような話は聞かないからです。


私の印象だと、古代では僧侶に長寿者が多いと感じています。徳川家康の知恵袋だった天海は数えで108歳まで生きたとされていますし、中国で古典を研究していたときに禅僧に長寿者が多くて、「100歳?一千年以上前にホンマにそんなに長生きできたんかいな?」と当時は疑問に思った記憶があります。


どうも古代から現代のような医療技術がなくとも今の最高長寿者と同じくらい生きられる人はいたようです。


つまり、今後医療技術が発展することによって、さらなる不老長寿が実現するという話は結局実現しなくて、100年後も200年後も、はたまた1000年後でさえも人間の最高長寿は100歳あたりのままかもしれません。


結局何が言いたいかというと、私が感じた雇われで働く上限は75歳あたりだろうということが、人間の寿命が150歳や200歳になったりしないのと同じように、今後も大幅に伸びたりしないのではないかということです。


では労働可能年齢が75歳よりももっと伸びるのではないかという私の妄想はどういうことかというと、既存の仕事の話ではなく、人間の最晩年まで出来るような新しい種類の仕事が今後生まれるのではないかということです。